ベンガル湾領有問題でインドにも勝利
2014年07月31日付 Prothom Alo紙

(7月9日付)
領有権を巡って対立が続いていた25,602平方kmの海域のうち、バングラデシュが19,467平方km、インドは6,135平方kmを獲得した。

ミャンマーに続き、今度はインドともベンガル湾でのバングラデシュの国境が確定した。オランダの常設仲裁裁判所の裁定で、ベンガル湾で対立が続いていた25,602平方kmのうち、19,467平方kmの海域についてはバングラデシュの、残りの6135平方kmはインドの領海とされた。
オランダのハーグにある常設仲裁裁判所で昨月曜日この裁定が下されたのち、バングラデシュの外務省は昨日火曜日記者会見を開き、その詳細を伝えた。
会見でA.H.マハムド・アリ外務大臣は「この裁定は両国の勝利を確実にした。この勝利は友情の勝利だ。この勝利は、バングラデシュとインド国民の勝利だ。30年以上の長きにわたり両国間に存在していた問題は、両国の経済発展の妨げになっていた。しかし、それが国際法を通じて、平和的に解決した」と述べた。外務大臣はさらに、「国際法的な手続きにより長い間懸案となっていたこの問題の平和的解決に向けた好意的姿勢と、裁判所の裁定を受け入れたことで、バングラデシュはインド政府を称賛する」と語った。
記者会見では、常設仲裁裁判所の判断により、ベンガル湾における200海里の排他的経済水域(EEZ)と200海里以遠の海域の大陸棚におけるバングラデシュの独占的かつ支配的権利が確定したと説明された。
この裁定の結果、2つの隣国・ミャンマーとインドとの海洋境界画定の問題が解決し、バングラデシュは最終的に11万8813平方kmの領海、200海里の排他的経済水域およびチョットグラム(チッタゴン)の沿岸から354海里以内の大陸棚に存在するすべての生物および非生物資源に関する支配的絶対的権利を確立することができた。
バングラデシュ政府の高官は「この裁定の結果、対立していた海域の広大な地域でバングラデシュが原油および天然ガス発掘調査を進めることについて何の障害もなくなった」と語った。
この常設仲裁裁判所の裁定については上告できないことになっている。インド外務省のソイヨド・アクボルウッディン報道官は昨晩、プロトム・アロ紙の質問に対し、「インドはこの裁定を尊重する。これにより長期間懸案となっていた問題が解決したことで、両国の相互理解と好意的姿勢はさらに強化される」と述べた。報道官はさらに「この裁定でベンガル湾の経済発展の道が開けた。発展の成果は両国の国民が享受することになる」と語った。
30年以上に及んだ交渉でもミャンマーとインドとの海域の境界をめぐる問題が解決できなかったことを踏まえ、バングラデシュ政府は2009年10月6日、問題について常設仲裁裁判所に提訴する決定を行なった。この一連の手続きの一部として、ミャンマーとの海の国境画定のために、バングラデシュはドイツのハンブルグにある海洋法国際裁判所    (ITLOS)に提訴した。2012年3月14日、同裁判所はバングラデシュの主張に従い、衡平法に基づく裁定を出したことで、200海里の経済水域とそれ以遠の大陸棚でバングラデシュの独占的・支配的権利が確立した。

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(翻訳者:小俣美香子 )
(記事ID:332)