バングラデシュ,アメリカの反イスラム国作戦への参加を拒否
2014年10月27日付 Prothom Alo紙

(10月27日付)
バングラデシュは、イラクやシリアで活動を続けているスンニ派過激グループ「イスラム国」(IS)に対する軍事作戦へ参加を呼びかけるアメリカからの提案を拒否した。
バングラデシュ政府はアメリカ政府の呼びかけを明確に拒否したうえで、どんな軍事作戦にも加わらないものの、イラク、シリアで国連主導による何らかの援助活動が始まれば参加するとした。
昨日金曜日、バングラデシュ政府のある高官はプロトム・アロ紙に対し、今月初めにアメリカ国務省がバングラデシュに反IS活動への参加を要請してきたと語った。その約一週間後になって、バングラデシュ政府は口頭でその要請を却下した。
ISはイラクとシリアの広い範囲を勢力下に置いている。西側諸国は反IS連合にバングラデシュを取り込む努力を続けている。
関係筋によると、明日火曜日からワシントンで開催される第三回バングラデシュ-アメリカ・パートナーシップ対話でISについて議論を行なわれる予定だが、そこでもバングラデシュは同様の立場を明らかにすると見られる。
バングラデシュ政府とアメリカ政府の外交筋によると、西側諸国はバングラデシュのようなイスラム教徒が多数を占める国を反IS行動に参加させることに特別な関心を抱いている。バングラデシュのような国が加われば、世界がこうした軍事行動をより受け入れやすくなるという考えからだ。
フマユン・コビル元駐米バングラデシュ大使は土曜日プロトム・アロ紙の取材に対し、アメリカによる反IS作戦に参加しない立場をとったことは正しく、また過去30年間の方針とも合致していると語った。その理由としてコビル元大使は、2003年にイラクとアフガニスタンで軍事作戦が開始されて以来、アメリカの継続的な要請にもかかわらず、バングラデシュはそれに応じてこなかったことをあげた。
しかし、元バングラデシュ国軍幹部で軍事評論家のイスファク・イラヒ・チョウドゥリ空軍准将の意見はコビル元大使とは異なる。チョウドゥリ氏は、バングラデシュはISに対する軍事行動作戦への参加を拒否する前にインドネシア、マレーシアなど他国と協議した後に決断しても良かったのではと語っている。さらにチョウドゥリ氏は90年代初頭にアメリカが中心となって実施されたイラクに対する「砂漠の嵐」作戦にバングラデシュが参加した事実を指摘した。。

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(翻訳者:加藤梢)
(記事ID:359)