赤い睡蓮の微笑み
2015年11月04日付 Prothom Alo紙


水豊かな湖。しかし、湖の水面はほとんど見えない。広大な水面は緑の葉で覆われてしまっている。水や葉の隙間に、赤い睡蓮が咲き乱れている。それゆえ、湖は赤や緑で覆い尽くされている。シレット県ジョインタプル郡の北東部の、互いに近接する4つの湖は、今、このようなすばらしい姿に飾られている。この景色は乾季にみられる。赤い睡蓮で覆われているので、この季節には4つの湖は「赤い湖」という名で親しまれている。
 湖は、ディビ湖・ケンドリ湖・ホルフカタ湖・ヤム湖である。4つの湖はバングラデシュ・インド国境近くのメガロエ山脈の麓にある。最初見たときには赤い睡蓮の野原のように思えるだろう。先週土曜日、現地では4つの湖の水面で赤い睡蓮が一斉に微笑んでいた。
 4つの湖の周辺地域の住民によれば、30年間、乾季の時期は短くとも3か月間は4つの湖はこのような様子であるという。それ以前は、このような姿の湖は見られなかった。
 4つの湖は700エーカーほどの範囲に広がっている。湖全体が睡蓮に覆われてしまっている。湖4つは両国の国境をまたぐようにしているので、耕作地にしてしまうのは無理だ。睡蓮が咲く時期には毎日のように、午後になると国境線のこちらでもあちらでも子どもたちが遊んでいるのがみられる。バングラデシュでもインドでも、ヒンドゥー教徒たちの儀礼や祭礼に赤い睡蓮は欠かせない。
 シレット県MC大学植物学科のロジョト・カンティ・ショム教授によれば、睡蓮は水生植物科の一種である。Wikipediaには、世界でこの科は35種ほど見つかっているとある。バングラデシュでは白や赤の睡蓮がみられる。この中で、赤い睡蓮は次第に絶滅しつつあるので、ジョインタプルの4つの湖は少なくとも乾季は監視を行なうべきだ。

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(翻訳者:小ノ澤 志歩)
(記事ID:460)