外国人にとっても特別な日
2017年01月28日付 Prothom Alo紙


(12月13日付)日本人の渡辺麻恵さんは2007年、観光でバングラデシュを初めて訪れて、バングラデシュに恋をした。この国の水や大地、人を好きになり、バングラデシュに住むことを決意した。移住してから2年半経ち、アニメーターの仕事をしている。バングラデシュは麻恵さんに日々新たな驚きを与える。「バングラデシュの国や人、文化についてあまり知りませんでした。でも自然の美しさ、人々の素朴さやホスピタリティーに魅かれました。特別な日のみなさんの着飾った姿も見ものです」という。
12月16日はバングラデシュの戦勝記念日で、国民にとって大きな祝祭である。独立を勝ち取った喜びに匹敵するものは他にない。この日はバングラデシュ人だけでなく、多くの外国人にとっても祝祭である。バングラデシュのさまざまな祝祭では、外国人もベンガル人になりきるのを見ることができる。美しく着飾った姿や食べ物などが、外国の人たちにも言い尽くすことのできない喜びを与えてくれる。ベンガル暦の新年、戦勝記念日、2月21日(エクシェ・フェブラリー、言語運動記念日)などの催しや祝祭のときには、バングラデシュに住む外国人も現地の人たちと同じようにサリーやパンジャビで着飾る。バングラデシュへやってきた人たちは、ここの文化を受け入れ、祝祭の喜びにひたるのだ。
そうした人たちはベンガル暦の新年の朝、私たちと同じように(新年の定番料理となっている)パンタ(ごはんを水に浸したおかゆのようなもの)を、肘から手の先まで使ってバクバクと食べるし、ベンガルスタイルにひだをつけたフルサイズのサリーを身に着ける。長年バングラデシュに住むオーストラリア人のジェシカさんは「バングラデシュの祝祭はとてもカラフルですね。いろんな服装やおしゃれが見られるし。今年のベンガル新年には、私もバングラデシュ柄を頬にペインティングし、とても楽しかった。国中の人たちがみんな外に繰り出したんじゃないかと思うほどでした。バングラデシュの独立戦争について書かれたものをいくつか読みました。ここの人たちの、国への熱い思いを知って感動しました」と話す。
日本人の渡辺麻恵さんはエクマットラというNGOでバングラデシュの子どもや女性のために活動している。戦勝記念日はエクマットラの子どもたちと過ごす。戦勝記念日に向けた子どもたちの意気込み、赤と緑の服、勝利の日の子どもたちが喜ぶ様子に、麻恵さんは将来のバングラデシュを見出している。
麻恵さんはこの国の人々が何につけても示す熱意、その素朴さとやさしい心が好きだ。彼女の友人、水谷俊亮さんもバングラデシュが好きである。「バングラデシュに来て、バングラデシュ人が戦勝記念日に赤と緑の服を着て手に国旗を持ち、この日を祝っているのをみて感動した」と言う。一方麻恵さんは「バングラデシュの服や服の色は日本とは違います。日本ではシンプルで淡い色の服をよく着るんです。でもバングラデシュではカラフルな服を着ていて、それがとても良いと思います。特に記念日などに皆がカラフルな服を着て外に出て来たのを見ると、とても新鮮な感じがします」と話してくれた。麻恵さんと俊亮さんはバングラデシュの言語運動から独立戦争まで多くのことをよく知っている。母語で話すために命をささげることができる人たちの言葉を学ばないでいられるだろうか! 麻恵さんと俊亮さんはベンガル語を学び、インタビューもベンガル語で答えている。また、二人はバングラデシュでのイベントで、日本の有名な歌をベンガル語に訳して歌うこともある。最近起きたホーリー・アーティザン・レストランの悲劇については「笑顔にあふれるバングラデシュをずっと見ていたい。バングラデシュと日本の友好が変わらず続くことを願っている」と語った。

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(翻訳者:山田純恵)
(記事ID:621)