15の村が水没
2017年07月06日付 Prothom Alo紙


(6月21日付)バングラデシュ南東部の山岳地域にあるカグラチョリ県ディギナラ郡では、昨日火曜日(6月20日)大雨による鉄砲水で3ユニオン(複数の村により構成される最末端の地方行政単位。各ユニオンは9つの選挙区に分けられ、ユニオン議員と議長が選出される)に属する15の村が洪水被害にあった。これにより、700を超える家屋が水没した。
ディギナラとロンゴドゥを結ぶ道路では2つのベイリー橋(組み立て式の仮設橋)が水没してしまったことで、ランガマティ県のロンゴドゥ郡とカグラチョリ間の交通が途絶されている。ディギナラ郡では水に閉ざされた住民のために6カ所の避難所が開かれた。

ディギナラ郡議会のノボコモル・チャクマ議長は「鉄砲水で700家族が住む家屋が冠水し、100を超える溜め池が水没した。水害にあった人の多くは現在、郡内に開設された避難所に身を寄せている」と語った。
避難所にいる被災家族には行政から食料と日用品が支給されている。

ディギナラ郡のモハマド・シェク・ショヒドゥル・イスラム郡長(UNO; Upajila Nirbahi Officer)は「郡内6か所の避難所では各家族に対し米5キロ、ダール豆、油、塩半キロずつ、ジャガイモ1キロおよびロウソク5本を支給するよう指示を出した。このほか被災者のための救済物資が届きつつあるので、これらの県行政官に送られる予定だ」と述べた。

昨日午前、ディギナラ郡を訪れてみると、チョトメルンバジャル、市場、ショバハンプル、ハジャチョラなど様々な地区が水に沈んでいた。ボロメルンとチョトメルン地区では、2つのベイリー橋と道路が冠水したため、ランガマティのロンゴドゥに通じる道が閉ざされてしまっていた。橋がないため地域住民はボートで川を行き来している。ボロメルン地区では、穀物を積んだトラックなど様々な交通手段が途絶された状態となっている。

チョトメルン公立小学校では、チタガンパラ地区の37家族が避難していた。そのなかのムジブル・ロホマン(45)、フロバヌ(50)そしてモニル・ホシェン(38)は、月曜日の朝からの豪雨による鉄砲水で家屋が水に浸かってしまったと言う。身の回りの品をほんの少し持ち出すことができた。この避難所では37家族が押し合いへし合いするようにして時を過ごしている。

メルンユニオンのゴンシャム・トリプラ議長代理によれば、洪水による被害を受けたのはメルンユニオンだけで500家族を超えるという。うちいくつかの家族はチョトメルンとショバハンプルの公立小学校に避難している。

またコバカリユニオン議会のジャハンギル・ホセン議長は、同ユニオン内のヘドマンパラ、アリノゴル、北コバカリシビル、そしてリザーブチョラ地域では山崩れの危険があるため108家族が立ち退いたと語った。コバカリの公立第一小学校1校には70家族が避難していた。避難民たちにはユニオン議会から食料が供給されている。これ以外にも大雨と鉄砲水で171家族が被害を受けた。

一方、ディギナラ郡議会のノボコモル・チャクマ議長は、雨が降り続いていることで山崩れの危険が高まっているため、ここ数日間マイクで警戒を呼び掛けていると語った。同議長によれば、危険が差し迫っている地域に住む100以上の家族が退去し、このうち85家族は避難所に移った。他の家族は、親戚の家などに身を寄せている。

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(翻訳者:酒井美和)
(記事ID:655)