不良の子たちがきっと自分から進んでベッドに行きたがるのだろう
2017年07月06日付 Prothom Alo紙


映画業界でキャスティング・カウチ―役と引き換えの性的搾取は今に始まったことではない。ボリウッドで数多くの男優・女優がこのことに関して自らの経験を公表している。インドのマラヤーラム映画の業界もこの例外ではない。
最近、この件について自らのものも含めた不愉快な経験を人気マラヤーラム映画女優パールヴァティー・メノンが明らかにした。しかしながら、ケーララのベテラン俳優で国会議員のイノセント・ワーリド・テッケタラ氏はマラヤーラム映画界での「キャスティング・カウチ」の存在を暗に否定した。
「もしも女優の品行が悪いならば、メディアにそれがあっという間に広まってしまう。不良の子たちがきっと自分から進んでベッドに行きたがるのだろう」-同氏のこんなコメントが批判を呼ぶことになった。昨日水曜日、記者たちにキャスティング・カウチについて質問を受けたイノセント氏はこう述べたのだった。
「マラヤーラム映画産業は現在、そういった意味で汚れておらず、キャスティング・カウチなどない。 過去にもそのようなことはなかった。役を得るために女性が性的搾取に直面しなければならないなどということは決してない。この時代、女性の品行が悪かったりすれば、メディアの人間はそんなことにはすぐ気づいてしまうものだ」
2014年、イノセント氏は無所属候補として国会議員選挙に立候補し、当選を果たした。
マラヤーラム映画俳優協会の議長も務める。
この発言に対し、ケーララの女性の権利に関する活動家たちは怒りをあらわにした。
ケーララで先月、女優マンチュ・ワーリヤルが中心となって立ち上げられた団体「映画共同体の女性たち」は国会議員のこうした発言に激しく反発した。この団体はフェイスブックに、「新人女優が映画界に参入する際、様々な性的強要に直面しなければならない現実があります。我々の同僚であるパールヴァティーとラクシュミー・ライがキャスティング・カウチに関して公に話をしました。映画産業でそのようなことは一切ないとする議員の発言を我々は認めることはできません。発言する際には極めて慎重であるべきというのが我々の意見です。」と投稿した。
こうしたいきさつから窮地に陥ったイノセント氏は、自身の立場を明らかにするためにフェイスブックでこう反論した。
「私の発言が歪曲され報道されてしまった。私が言いたかったのはそういうことではなく、映画産業で女性が仕事をする環境は、以前と比較してはるかにフレンドリーになったということだ」

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(翻訳者:石川さくら)
(記事ID:657)