私がただひとつ目指したもの
2018年02月20日付 Prothom Alo紙


(2017年8月13日付)
(去年、ダカ大学の(経済・経営学、国際関係論などを専攻する)D類の入学試験で一番になったモハンマド・サイエド・ビン・アブドゥッラさん。その成功の秘訣を、夢を追う学生たちのために語ってくれました。また、D類の受験者たちのための10個のアドバイスもあります)

子供時代はパブナのシャティアで過ごしました。パブナのアルヘラ学院で初等教育を修了し、パブナ士官学校に入学しました。国内外で私が理想として敬う人たちは、ほぼ全員が法学を学んだ人です。だから、法学について勉強したいという願望がありました。理系の学科で中等教育と高等教育を卒業しました。友達の多くはBUET(バングラデシュ技術工科大学:バングラデシュで最難関と言われる大学)や医科大を目指していましたが、私の唯一の目標はダカ大学のD類に入ることでした。「国際関係」という問題にも少し興味があったので、バングラデシュプロフェッショナル大学(BUP)の入学試験を受けました。幸運なことに、ダカ大学の前にBUPの試験がありました。その試験で一番になったので、かなり自信がつきました。

自信を味方につけてダカ大学のD類の入学試験で一番になりました。面白いのは、私が良い結果を出せた、その裏側ではダカの堪え難い交通渋滞がある種の貢献をしたということです。当時、私は「遠く離れた」ウットラからファームゲートに来て模擬試験を受けなければなりませんでした。ある時、ひどい渋滞に巻き込まれて着くのに4時間もかかり、もう模擬試験は受けることができませんでした。毎日、塾に通うのにも往復で約4時間かかっていました。ふと思ったのは、「なぜこの時間を生かさないのか」ということでした。次からバスに乗る時には何かしらの本を持って乗るようになりました。実際、バスでもかなり私は勉強していました。

入学試験の時期にはFacebookをやらないようにと言われるのが常ですが、これに関して私は少し反抗的でした。でも、この時期私はFacebookを本当の意味で「利用して」いたのです。BCS(Bangladesh Civil Service:日本の公務員試験に当たる)の受験準備や一般常識など英語学習のページをフォローしていました。単なる雑談やメッセージのやりとりではなく、こうしたページにあげられた様々な問題を解いてだいぶ役立ちました。

大学入試の勉強形態というのは中期中等教育修了試験や後期中等教育修了試験を受けるのとはだいぶ違います。後期中等教育修了試験後の3,4か月で準備するのでは十分ではありません。だから、私は(後期中等教育修了試験を受ける前の)カレッジ時代から大学入試用の本で準備し始めました。私のもう一つの利点は、士官学校での規律的な生活で鍛えられていたことです。必ず新聞を読むのは士官学校のルーティーンの一つです。他には一般知識やクイズ、綴りのコンテストや皆の前で演説したり討論に参加するといった士官学校の定期的な副次教育の活動はD類の入試で特に私の助けになりました。授業外でも常に私たちは先生の監督下にありました。何か問題が起きた時にはすぐに直接先生の助けが得られました。また、成功した卒業生たちがいつも励ましてくれていました。なので、実は今日の成功に関して私は母校にとても感謝しています。

私たちの国の問題の一つは、自分の関心事に心を向け続けることができないことです。中高で理系のクラスにいれば、親は大学でも理系に行ってほしいと願います。商業系のクラスの子どもたちの親は、我が子がBBA(経営学部)に進学して将来良い仕事に就くことを夢見ます。私たちは自分の夢ではなく他者の夢を背負って奔走します。この点について私はとても幸運でした。中学・高校でGold A+だったにもかかわらず、母のモサンマト・タスリマ・カトゥンと父モハンマド・アブドゥス・ソブハンは決して私に対して技術系ないし医学を学べという期待の負担を押し付けませんでした。両親が私の関心を尊重してくれなかったら、私は今日このような結果を出せていなかったと思います。

ダカ大学のD類だけでなく、色々な大学の色々な学部の入試を受ける準備をしている、そこの君!そして、自分の家や親戚の家、または寮に住みながら昼夜問わず努力している、そこの君!君たち全員頑張ってください!

10個のアドバイス

D類ではベンガル語、英語、一般知識の3つの科目の試験が行われます。一般知識には国内、国際という2つの部門があります。1時間の試験で全100題の質問が出され、120点満点、不正解一問につき、0.3点引かれます。その他に、中期中等教育修了試験で取ったGPA(Grand Point Average)の5倍と後期中等教育修了試験中学と高校で獲得したGPAの10倍のポイントが合計得点に加点されます。D類の入試は、中高で理系、人文系、商業系だったにかかわらず、全ての分野の学生が参加できます。D類の入試に備えている、そんな人たちに私から10個のアドバイスです。

1、
誰かを真似るようなことはしない。むしろ、自分だけのオリジナリティを手に入れよう。誰がどこの塾に行っているか、どの本を読んでいるか、誰に指導してもらっているか、私もそこで学ばなければならない―こうした考えは君をさらに後退させるものです。

2、
ただ覚えることが勉強ではありません。何かについて細かく知ること、そしてそれを応用する能力を身に付けるべきです。

3、
一日の中で1つのルーティーンを作り上げよう。ルーティーンは決めるだけではだめです。それを守ってもいかなければなりません。1日、2日守りました、その後守りませんでした。そんなことにならないように。

4、
明確な目標を定めよう。多くの人が一度に複数の入試の対策をしようとして、一つもちゃんと対策できないでいる。それより一つ目標を決めてそれに重点を置く方がいいです。

5、
ベンガル語の教科書をしっかりと読み込まなければなりません。それと並んで、文法の勉強もとても重要です。英語にも重点を置かなければなりません。英語で点数が低いと良い結果を得ることが難しくなります。

6、
何か特定の科目がもし難しいと感じたら、何時間も続けて勉強しない方がいいです。なぜなら、それによって疲労と失望が君に付きまとうかもしれないからです。難しいと感じた科目は、ルーティーンの合間合間に挟むのも手ですね。例えば、朝20分、午後20分さらに夜寝る前に20分みたいな感じで。

7、
時事関係はとてもよく知っていなければなりません。時事関係と合わせてその過去の経緯も知っている必要があります。新聞のスポーツ面や娯楽面ばかりでなく、社説、国際面、経済面なども読む習慣を身につけなければなりません。

8、
試験では君たちを惑わすような問題が出ます。このような問題は受験者の「テスト戦略」を試すために出されます。この種の問題に惑わされて、他の問題でミスをおかしてしまうほど混乱する人もいます。答えがわからないこともあるということを認めて試験会場に入りましょう。

9、
入試でよい結果を出すための大事なテクニックの一つが、難しい項目を易しく覚える手段を見つけることです。こうすれば時間も稼げるし、また自信もよりつくでしょう。

10、
健康を維持しましょう。勉強の重圧で体調を崩すと、遅れを取り戻せないままになってしまうかもしれません。できるなら毎日の食事メニューに果物、牛乳、卵を入れるようにしましょう。

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(翻訳者:宗優樹)
(記事ID:738)