労働市場に新しい扉、日本が新しく働き手を受け入れか
2018年12月15日付 Prothom Alo紙


生まれたばかりの赤ん坊を膝に抱き、額にキスをして私たちはほぼ誰もが子どもが100年生きられるようにと祈る。しかし同時に、100歳まで生きられるのは何人もいないことも知っている。
だが日本においては、100歳まで長生きすることはそれほど驚くことではない。現在の日本の平均寿命は84歳であり、100歳以上の人は7万人いる。そしてこの高齢者層が安倍晋三首相にとって頭痛の種になっているのだ。工場を稼働させ続けるために、日本は海外から労働者受け入れを発表した。そしてそれはバングラデシュのような人口の多い国にとって好機となる可能性がある。労働者市場に新しい扉が開くかもしれないのだ。
出生率の低下と高齢者人口の急激な増加に安倍首相は危機感を抱いている。最近、イギリスの雑誌The Economist とのインタビューで安部氏は「この問題に対処するために政府は今すぐに必要な方策を推し進めていかなければならない」と語った。首相はさらに、労働人口と高齢者を支えるための出費をおさえるために、今こそがかなり多くの改善策を講ずるべき時だとした。
外国人材の受け入れに、日本は常にいくらか保守的な姿勢を見せてきた。その結果として、優秀で有能な働き手たちも、日本で仕事をする機会に恵まれることは少なかった。しかし、労働者不足を補うためは、もう扉を閉ざしていてはいけないことを安倍首相は身にしみて感じている。最近、労働者不足を補うために外国人労働者を受け入れることを日本は明らかにした。ロイター通信社、The Economist,テレグラフなどの記事は、日本の内閣はこれに関する法案を承認したと伝えた。(中略)

しかし外国からの労働者の受け入れに関しては、安倍政権の支持者からでさえそれほど支持されているわけではない。日本国民は犯罪率増加の心配から、外国人労働者の受け入れについては常に消極的だった。現在日本の労働市場で外国人が占める割合はわずか2パーセントである。アメリカでは17パーセントだ。さらに日本で働いている人たちの多くは学生または研修生だ。こうしたことから、建設、ホテル、介護、農業など14の業種で日本は外国人労働者の採用を考えている。
ビザ取得希望者は当初5年有効のビザを取ることができる。ただし家族の同行は許されないし、日本語は必ず習得しなければならない。
日本が外国人労働者を受け入れようとしていることを、バングラデシュはどのように役に立てることができるのだろうか?本紙のこの質問に、難民移民移動調査部(RMMRU)のメリナ・スルタナ・プログラムディレクターは「これは私たちにとって人材輸出の極めて大きなチャンスだ。日本はとても良い市場である。バングラデシュでは高学歴の多くの若者が国内で就業機会を得られていない。そういった人たちにとって、これはひとつの機会となる。どの国も非熟練労働者を受け入れない。だから労働力の輸出を通じて熟練労働者軍団を作り上げることができる。これはかなり見込みがある。もしバングラデシュ人が日本で成功すれば需要はより増えるだろう」と答えた。日本語教育について尋ねたところ、メリナ・スルタナ氏は「日本に労働力を輸出することについて、バングラデシュ政府はすでにいろいろと考え始めている。人材就業研修局(BMET:Bureau of Manpower Employment and Training)の24のトレーニングセンターでは日本語教育プログラムが始まった。もちろん私たちにとってこれは大きな可能性を含んだニュースだ」と語った。
また今回の動きについて海外在住者福祉省のロオノク・ジャハン次官はプロトム・アロ紙に次のように語った。「このことを重大に受け止めている。これについて公式に日本の関係者と話しをすることになるだろう。日本にいい加減に人を送るわけにはいかない。優秀できちんとした人々が派遣されることになるだろう」。同次官はさらに、「日本は保守的な国で、通常は外国から労働者を受け入れたくないと思っている。日本人は人を受け入れることに関してとても慎重なのだ。受け入れが日本人の生活環境に何の影響も及ぼさないことを重視している」とし、「バングラデシュ国内で日本語の研修を行っている。日本から教師が来て日本語を教えている。現在日本は限られた数の熟練した優秀な研修生を受け入れており、私たちは質的なことを重視している。日本でバングラデシュの人たちに高い評価がされるようになることが大事だ」と語った。ロオノク・ジャハン次官はまた「日本に人を送るにあたって、もしエージェントが指定されるようであれば、私たちはそのためのガイドラインを慎重に作成する。人を送りだすことに何らかの利益の計算が絡んではならない」とコメントした。

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(翻訳者:鈴木麻友、八木みずき)
(記事ID:783)