“破産”国家スリランカは海外居住者らに本国へ送金を呼びかけ
2022年05月29日付 Prothom Alo紙


プロトムアロ・デスク
公開:2022年4月13日

 南アジアの島国スリランカは致命的な経済危機に陥っている。十分な外貨準備がなく、政府は日用品の輸入出来なくなっている。人々は大変苦しんでいる。これに怒った人々は道路に出て、政府に対して抗議デモを行っている。それにもかかわらず、大統領、首相はまだ辞任していない。このような状況の中、経済的に疲弊しているスリランカは、海外居住者らに祖国へ送金するよう呼びかけている。
昨日、過去70年間で最大の経済危機に陥っているスリランカの財務省は声明の中で、対外債務返済では同国は一時的デフォルト状態になる他選択肢はないと述べた。そして翌日、政府は海外居住者らに送金を呼びかけた。AFP通信によると、現在スリランカの対外債務額は510億ドルになっている。政府はこれらの債務の返済を停止した。
最近スリランカ中央銀行の総裁に任命されたナンダナル・ワラシンは、同国が深刻な外貨危機にある。このような状況下で、海外居住者のスリランカ人は本国に外貨を送金して国を助ける必要があると述べた。前日、スリランカの財務省は声明で、ガソリン、薬とその他日用品の購入に充てるため、全ての対外債務返済を停止したと伝えた。
中央銀行総裁のナンダル氏は、外貨送金のために米国、英国、ドイツに口座を開設したと付け加えた。また、彼はこれらの援助金を最も必要としている分野のために使われると公約した。彼は、銀行がこのように集められた外貨は食料、燃料、薬といった生活必需品を購入のためだけに使われることを保証すると述べた。しかし海外在住のスリランカ人は、政府のこの呼びかけに対し不信感を表明している。
オーストラリア在住のスリランカ人医師は匿名を条件にAFPに対して、「我々は助けることは何も問題ない。ただ我々は自分達のお金を渡すのに政府を信頼出来ない」と語った。又、カナダでソフトウェア・エンジニアとして働いているスリランカ人は、これらのお金は弱者らのために使われるという保証はないと述べた。彼は、政府にこれらのお金を2004年のスマトラ沖地震の津波基金のように好き勝手に使われるだろうと語った。
その津波によって、スリランカで31000人の人々が亡くなった。このための設立された基金のお金を政治家たちが懐に入れていたと言われている。この中には、現首相のマヒダ・ラジャパクサも含まれている。彼は、津波基金のお金を自分の口座に移していたと伝えられている。
最近国中で反政府抗議運動を始まった後、マヒダ・ラジャパクサ首相以外内閣のメンバー全員が辞職している。国際通貨基金(IMF)と融資交渉を始める前、財務大臣の辞任により交渉を止まってしまった。そして新財務大臣が任命された。ただ彼は、就任宣誓の翌日に辞任した。しかしながら、彼の辞任はマヒダ・ラジャパスカ首相に受理されなかったため、事実上彼はまだ財務大臣のままである。

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(翻訳者:内藤海音)
(記事ID:1039)