汚染により毎年900万人が命を落としている:研究
2022年06月26日付 Prothom Alo紙


プロトムアロ デスク
公開:2022年5月18日
大気汚染と有毒廃棄物により環境が汚染され2015年から毎年、世界中で約900万人の命を落としている。その後も環境汚染状況は悪化の一途を辿っている。最近ある科学者のグループが研究報告書でこの情報を発表した。ロイター通信社報道。
科学者らは、世界中の死者のデータと汚染の数値を分析した報告書を作成した。
火曜日に発表した報告書で彼らは、工業化に伴って都市化が進んだ結果2015年から2019年までに世界中での大気汚染が原因の死は7%上昇したと述べている。
ピュア・アース(pure earth:清らかな地球)という名で汚染に取り組む活動をしているある非営利団体の代表兼共同研究者であるリチャード・フラーは、“我々は一つの熱い容器の上に座っている、そしてゆっくりと燃やしている。しかし、気候変動、マラリア、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)のような環境汚染は重要視していない”と述べている。
2017年に同様な研究の予備版が出版された。そこでは、汚染により毎年約900万人が命を落としていると記している。つまり、6人に1人の死が汚染によるものである。その結果、毎年世界経済が4兆6000億ドルの損失を被っている。他方比較すると、コロナ パンデミックにより今までに670万人が命を落とした。
ランセット・プラネタリー・ヘルス・ジャーナル(Lancet Planetary Health Journal)では、最新の研究が発表された。研究で科学者らは、アメリカのグローバル疾病負荷(GBD)の2019年のデータを分析した。グローバル疾病負荷という名前でアメリカのワシントン大学の研究では世界中の大気汚染の状況と大気汚染によりどれくらいの人が亡くなったかを計算した。
通常の大気汚染による死者数は減少しても現在でもそれはアフリカやその他の発展途上国において最大の問題として位置付けられている。アフリカの三か国、チャド、中央アフリカ共和国、ニジェールでは現在も汚染による死亡の主な原因は大気汚染と土壌汚染、そして室内の空気汚染である。
ニューヨークに拠点を置くグローバル・アライアンス・オン・ヘルス・アンド・ポリューション(GAHP)の代表兼研究の共著者であるラカエル・クプカは、重金属、農業用の化学物質、化石燃料の排出が原因の死亡は2000年に比べて66%増加したと述べた。
しかしながら、屋外の大気汚染に関して、バンコク、中国、メキシコシティのように大都市における状況はいくらか改善された。でも小都市の汚染の量は増加している。
研究によると、汚染による最も多くの死が出た10ヵ国のうちほとんどはアフリカ諸国だ。環境汚染による最も多くの死が見られた国々はそれぞれ、チャド、中央アフリカ共和国、ニジェール、ソロモン諸島、南アフリカ、北朝鮮、レソト、ブルガリア、ブルキナファソである。

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(翻訳者:辻出悠斗)
(記事ID:1054)