社会的犯罪の増加
2025年04月12日付 The daily Jang紙
ある公式の報告書で、2024年度内に発生した社会的犯罪の詳細が統計数字に照らして公表された。それによると、殺人や性犯罪といった事件が極めて深刻なレベルまで増加していることが明らかであり、これはこのイスラーム国家内で政治的、社会的及び宗教的な指導者たちを含め思想信条の差こそあれ全国民の間で大きな懸念の基いとなっている。
昨年全国で殺人事件の被害者は11,078人を数えた。その内訳は、連邦首都イスラマバードが155人、パンジャーブ州が4,908人、スィンド州が1,826人、ハイバル・パフトゥンハー州で3,444人、バローチスターン州が528人、ギルギット・バルティスターン州が122人、アーザード・カシミールが75人である。
一方、誘拐や強制連行の事件の発生件数は全国で34,688件である。人口が最大のパンジャーブ州では、殺人、集団暴行、婚外交渉、殺人未遂、誘拐、傷害といった犯罪が他州に抜きんでて多く報告された。
連邦首都では、集団暴行事件の件数がハイバル・パフトゥンハー州、ギルギット・バルティスターン州、バローチスターン州を凌駕したが、バローチスターン州ではこの種の事件の報告は皆無である。
暴動や騒乱は、スィンド州で最も多く発生し、その件数は3,472件であった。これに対し、ハイバル・パフトゥンハー州では2,920件、パンジャーブ州ではイスラマバードに次いで少なかった。性犯罪については、パンジャーブ州で数の上で最も大きな減少が見られた。
社会的犯罪は、イスラーム社会における最も暗い側面である。このような犯罪を防ぐ責任は、法執行機関というよりも、社会の我々一人一人に課されている。警察や裁判所の役割がそれ自身として重要なことは勿論であるが、国民の一人一人が宗教の原則から逸脱してしまえば、こうした犯罪がどうして終わりを迎え得るであろうか。国家や改革者たちには、この点を真剣に検討する必要がある。
原文をPDFファイルで見る
(翻訳者:佐野凜)
(記事ID:1186)