イランは核兵器を必要としていない:アフマディーネジャード大統領 シャルグ紙
2005年09月17日付 Sharq 紙

2005年9月17日付シャルグ紙オンライン版

 ニューヨーク滞在4日目を迎えたマフムード・アフマディーネジャード大統領は、この日も、これまでの3日間と同様、〔各国首脳との〕個別会談を行った。同大統領は、すべての会談の中で、核の平和利用の技術を獲得する権利を強調し、イラン・イスラーム共和国は、核の非平和的な利用を目的とした技術を獲得する意図はないと述べた。

 おそらく本日アフマディーネジャード大統領が行った会談のなかで、もっとも注目すべきは、アムル・ムーサー・アラブ諸国連合事務局長との会談であろう。同事務局長は今日、ムハンマド・アルバラーダイー(エルバラダイ)IAEA事務局長にあてた書簡の中で、イスラエルに対して核兵器製造を秘密裏に協力したイギリスの行為が、国際的な義務に違反しているのではないかとの質問を投げかけた。ムーサー事務局長は、アフマディーネジャード大統領との会談の中で、イランの原子力技術獲得の権利を強調し、イランは原子力エネルギーの恩恵に浴する権利を有していると語った。イラン大統領もまた、イラン国民は核兵器を全く必要としていない旨語り、「イラン政府にとって核燃料サイクルの保有は、すでに決定事項である」と付け加え述べた。

 先日イスラエル政府と会談を行ったことで、アラブ・イスラーム諸国首脳から非難をあびたパキスタンのパルヴェーズ・ムシャッラフ大統領も、本日マフムード・アフマディーネジャード大統領と会談を行った。ムシャッラフ大統領は会談の中で、パキスタンは、イランに対して力に訴えるような行動を取ることには賛成できないとの認識を示し、パキスタン政府は、イランの核問題を平和的に解決することを望んでいると明言した。

 アフマディーネジャード大統領はまた、アルジェリアとベネズエラの首脳らとも会談を行った。同大統領は、イランとベネズエラの協力関係の重要性について指摘した上で、「NPTの規定によれば、国際原子力機関(IAEA)は、核兵器の拡散に対処すると同時に、原子力技術を持たない国に対しては、その獲得のために支援を行う義務を負っているはずだ」と語った。

 アフマディーネジャード大統領はまた、公式会談の続きとして、金曜の夕方、国連でイラクのイブラーヒーム・ジャアファリー首相と会談を行い、その中で、イラク国民が直面する問題について議論・意見交換を行った。アフマディーネジャード大統領は、これまで行われてきた協議を踏まえ、イラク近隣諸国は新たな措置を講ずることで、治安に対する阻害要因の排除、領土の保全、及びイラク国民の平和の回復のために、今後も改めて真剣に協力を行うと約束した。

 また、イラン大統領はウルグアイ首脳とも、第60回国連総会の会期中、個別の会談を行った。アフマディーネジャード大統領は、ラテン・アメリカが抱える問題についてウルグアイ大統領から説明を受けた上で、「搾取を繰り返す植民地主義権力は、他国の土着の国民経済を破壊しようともくろんでいる。そうした上で、巨大な市場を創り出し、より多くの利益を自らのために確保しようとしているのだ」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領はまた、ベラルーシやタジキスタン、グルジアの各大統領、及びアルメニアの首相と会談を行い、二国間関係の拡大と深化を呼びかけた。ベラルーシのルカシェンコ大統領とアフマディーネジャード大統領は、今後両国外相が会談を行い、二国間関係強化の道を模索しつつ、将来テヘランにおいて予定されているイラン・ベラルーシ首脳会談の手順をまとめていくことで合意した。

 また、イラン・タジキスタン首脳会談では、双方とも両国が同じ文化と言語を共有していることを強調し、あらゆる分野で両国関係を拡大させることが重要であるとの見方で一致した。グルジア大統領もまた、アフマディーネジャード大統領と会談を行い、「グルジアは敬意と称賛の意を持って、イラン国民を高度な文化を有し、文明的で卓越した国民であると認識しており、イランが国際・地域関係において、今後とも重要な役割を果たすものとわれわれは信じている」と述べた。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:919 )