レバノン元首相暗殺事件に関する国際法廷の設置へ詰めの折衝(アル・ナハール紙)
2006年10月23日付 Al-Nahar 紙

■ ビッリー国会議長とセニョーラ首相、水曜日の提案発表に先立って長時間の会談
■ 国際法廷設立規定の1項目削除 安保理とレバノン政府の合意による法廷設置へ道

2006年10月23日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
 
 ナビーフ・ビッリー国会議長は断食明けの祭日に先立って、水曜日の午前11時にアイン・アル=ティーナ[※ビッリー議長宅の所在地]で記者会見を開くことを決定した。このことはビッリー議長が、多数派勢力と反対派勢力の政争の展開について真剣に立場を表明する意向であることを明らかにするものである。

 ビッリー議長がすべての当事者たちとの間で行なっている連絡協議に近い筋によると、ビッリー議長は諸勢力の間の対話を再開するために、新しい項目と原則に基づく提案を発表するもようである。昨夜明らかにされたところによると、昨日午後にアイン・アル=ティーナにおいて、ビッリー議長とフアード・アル=セニョーラ首相の間で長時間にわたる非公開会談が行なわれ、国内情勢の総括がなされた。首相筋によると会談は「大変前向きな」雰囲気で行なわれ、「国内の団結を助け、レバノン国民の団結を強化する方策について集中的に協議がなされ、今後の経済的・政治的な情勢の展開に対処するため国内の一体性を実現する方法が模索された」という。

■ 2人の国王との連絡協議

 セニョーラ首相は昨夜、サウジアラビアのアブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王から断食明けの祭日を祝う連絡を受けた。政府関係者が伝えたところによると、国王はその際に「レバノンへの全面的な援助と、レバノンが日々進歩の道を歩んでいることへの信頼」を表明したとのことである。

 またセニョーラ首相はヨルダン国王アブドゥッラー2世からも同様の連絡を受けた。

(中略)

■ 国際法廷

 そうしたなか、ラフィーク・アル=ハリーリー元首相暗殺事件の審理を行なう国際的な性格を有する法廷の設立規定について公表される期日が近づいている。本紙が昨日伝えたように、セニョーラ首相およびシャルル・リズク法相の関係者は、2人が非公式に法廷の規定についての修正案を受理したと述べた。公式の修正案は今週安保理で承認を得た後に政府に手交される予定である。国連のニコラ・ミシェル法務補佐官は、新案に関しててレバノン側と安保理常任理事5ヶ国、特にロシアと中国の見解を考慮したうえで、決議草案をセニョーラ首相とリズク法相に送付した。

(中略)

■ イスラエルとフランス

 一方、イスラエルは昨日、フランスがイスラエル軍戦闘機によるレバノン上空飛行を禁じることを目的として圧力をかけたのに対して、飛行の停止を拒否するとの回答を示した。

(後略)



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( 翻訳者:新谷美央 )
( 記事ID:3790 )