ラーセン国連特使、シリアからレバノンへの武器密輸がつづいていると発言(アル・ナハール紙)
2006年11月01日付 Al-Nahar 紙

■ ラーセン国連事務総長特使、レバノン高官筋の情報として「武器が国境を越えてレバノンに流入している」
■ ダマスカスは否定、セニョーラ内閣に返答を求める

【ダマスカス:シャアバーン・アッブード、ニューヨーク:諸通信社】

2006年11月01日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 テリー・ロード・ラーセン国連事務総長特使(安保理第1559号決議履行監視担当)は、シリアからレバノン領土への武器密輸が続いていることをレバノン当局が伝えてきたと明らかにした。またアメリカのジョン・ボルトン国連大使はラーセン特使の発言として「レバノン政府はシリアの復讐を恐れている」と伝え、ダマスカスとテヘランがレバノンを揺るがし、同国内において新たな暗殺への不安を煽ることを目論んでいるとして非難した。またロード・ラーセン特使は、シャバア農場の「適切な」地理的定義は存在しておらず、レバノンの状況は不安を引き起こしており、レバノンにおける政治的言説は激しい緊張状態を映し出していると述べた。いっぽうシリア政府は、武器密輸は「正当な根拠のない虚偽」であると反論した。

 シリア政府とレバノン政府の関係を担当する国連の外交官としては最も地位の高い人物であるラーセン特使は、レバノンはシリアから領内への武器密輸について定期的に報告しているが、レバノン政府はその政治的状況が不安定なため、この件に関しては「柔軟な行動」をとっていると言明した。また[レバノン]政府の高官らが「我々との会談の際に公然と、武器が国境を越えてレバノンに流入していると述べて」おり、最近の[武器密輸の]試みは「数週間前」に行われた、と付け加えた。しかし、国連はレバノン軍からレバノン・シリア国境監視の要請を受けていないため、それを確認することができない。ラーセン特使は、「レバノン政府は国境を越えた武器運搬を禁止するため可能な限りの対応はしている。これで十分かどうかを明らかにするのは今後の展開のみである」との見解を示した。

(後略)



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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:3926 )