イラン外相ヨーロッパで協議 ハムシャフリー紙
2006年06月25日付 Hamshahri 紙

2006年6月25日付け ハムシャフリー紙

【政治部】イランの外交協議は、先週後半に行われたイタリアとスイスの外交におけるトップとの会談の後、ベルリンにおいてイラン外相とドイツ外相の会談へと続いた。
 
 マヌーチェフル・モッタキー外相はドイツの首都、ベルリン入りした後、外務省庁舎ではなく、迎賓館に直行し、1時間ほどフランク・ヴァルター・シュタインマイヤー外相と非公開の会談を行なった。
 
 ロイター通信によると、会談後に二人は記者団の撮影に応じ、会談の結果に関する最も核心を突いた質問を受けた。ドイツ側は、「イランがすぐに(ウラン濃縮活動を)停止し、交渉を開始すること」を望んでいると言明した。マヌーチェフル・モッタキー外相は、それに対する答えとして、「我々は、前提条件なしの交渉を歓迎する」と率直に述べた。
 今週に入り、協議と外交交渉が目白押しだ。まず、ベルリンでモッタキー外相は包括案を提示した5+1(6カ国)のうちの最初の一国目との会談に入った。

<中略>

 モッタキー外相は、コフィー・アナン国連事務総長とジュネーブで会談を行った後、昨日になってベルリン入りした。ドイツ当局はBBCに対し、包括案に対するより良い、そしてより前向きな回答をイラン外相から聞けることを期待していると語った。

 モッタキー外相は、ベルリンに向かう前にスイスにおいて、包括案に対する早期回答要請に対して比較的まとまった見解を示し、イラン側に回答期限を早めるように促した要望を退けた。これは、トニー・スノー米大統領報道官が昨日、記者団との質疑応答の中で、「イランの回答は、イラン国家安全保障最高評議会書記とEU外交代表の次の交渉において、ヨーロッパの当局者に伝わる方が望ましい」と述べたことを受けている。スノー報道官は、(回答の)最終期限をアメリカは念頭においているのかそれとも、これから時期を決めるのかと質問され、「先ごろまで、イランの回答は数週間以内に発表されるだろうと考えていた」と答えた。

 モッタキー外相はジュネーブでIRNA通信に対し、「イランが不参加の会議においてなされた決定は、イランの核問題を全面的に精査するために生まれている前向きな雰囲気と相容れないものだ」と述べた。彼は、いかなる協議も前提条件を設けてはならず、包括案への回答期限をめぐってイランに圧力がかかるのは不条理なことだと強調した。

 ドイツは、独自の方法で、包括案の中で提起されているテーマについてもっと話し合い、前向きで迅速な回答を出すことをイランに納得させようと協議を進めている。今のところ、この会談に関する分析は出来ていない。なぜならドイツとイランの双方は、その一切を外部に漏らさない場所で協議を行っており、また包括案の中身はいまだ機密であるからだ。しかし、イランが5+1(6カ国)グループの最初の一国との審議に応じることは、次回、核外交をも辞さないような同グループの他の国々とのより広範な協議に向けた布石ともなりうる、と言えるだろう。



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( 翻訳者:齋藤 あかね )
( 記事ID:2836 )