イスラエルがヒズブッラー書記長宅を破壊 ヒズブッラーはイスラエル軍艦艇を攻撃(アル・ナハール紙)
2006年07月15日付 Al-Nahar 紙

■ イスラエル軍機がナスルッラー書記長の住居を破壊 ヒズブッラーはイスラエル軍艦艇を攻撃
■ レバノン政府「作戦は長引くかも知れない」 ブッシュ大統領、損害の軽減を約束
■ 国連安保理、停戦を要請せず エジプトとヨルダンはサウジアラビアの立場を支持

2006年07月15日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 なおも暴力が状況を支配している。ヒズブッラーの戦闘員によるイスラエル軍兵士2人の拉致への報復としてイスラエルのレバノン侵攻が始まって3日目に入った昨日、イスラエル当局の明白な決定によって戦闘は拡大している。

 レバノン全土が火山の噴火口に置かれているかのようなこの危機的な状況に風穴を開けるための国際的な動きに注目が向けられる中で昨夜、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は声明を発表し、イスラエルが望んだ「無制限の戦争」に突入する意思を表明するとともにイスラエル領内深くに攻撃をしかけることをほのめかした。

 レバノン政府関係者の見方によれば、イスラエルの居丈高な口調とヒズブッラーのそれは、停戦への序曲となるかも知れないという。しかしそれは、事態の激化以前の状態に戻ることをもはや認めるつもりのない国際社会に対して「何らかの」提案ができるかどうかにかかっているという。

 昨日の閣僚会議の席でのフアード・アル=セニョーラ首相の「作戦は長引くかも知れない」という発言は、先行き不透明な状況を物語っていた。

(中略)

■ イスラエル

 イスラエルのエフード・オルメルト首相は、停戦のための条件として「イスラエル兵捕虜の解放、ヒズブッラーの武装解除をうたった国連安保理決議第1559号の履行、レバノン国軍のレバノン南部展開」の3つを国連事務総長に提示した。

 イスラエル指導部はヒズブッラーに対する軍事作戦の新しい段階について、新たな目標を設定した。幹部将校らは「イスラエルの政治指導部は国軍に対して、ベイルート南部郊外の爆撃を含めたレバノン領攻撃続行のさらなる自由を付与した」と述べた。



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( 翻訳者:遠藤さやか )
( 記事ID:3027 )