国連がレバノン救援と人道回廊の設定を呼びかけ(アル・ナハール紙)
2006年07月24日付 Al-Nahar 紙

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2006年07月24日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ナハール紙、AFP、ロイター、AP、EPA】

 イスラエルの対レバノン戦争が12日目に入り、外交および政治において新たな展開の兆しが見えてきた。その具体的な内容はアメリカのコンドリーザ・ライス国務長官の中東歴訪やローマ国際会議を通して明らかになることが予想されるが、この戦争の影響でレバノンに打撃を与えた恐るべき人道上の悲劇は、国内外において最優先の関心の的になり始め、おそらくは停戦を急ぐ基本的な圧力要因になり始めている。

 この悲劇は今日の午後、広く国際社会における認知を得ることになってゆくだろう。国連がニューヨークとベイルートから同時にレバノン救援を呼びかけるとともに、人道支援を確保するとともに数万人もの避難民や被災者、負傷者へ行き届かせるため、レバノンと国外およびレバノン国内の地域間に安全な人道回廊を設定するよう緊急の呼びかけを発することになっているのである。

 レバノン政界において支配的なのは、軍事的および政治的な方向性を定めるにあたって次の1週間がおそらく決定的な意味をもつだろうとの見方であるが、レバノンは7月26日水曜日に開かれることになっているローマ国際会議の具体的なスケジュールを未だ知らされていない。しかし関係者の印象では、この会議においては月末までに安保理で決議が採択される前段階として、政治的解決のための一般的な枠組みが示されると見られる。今月末はレバノン南部に駐留している国連軍の任務延長について安保理が定期的に協議する期日である。レバノンに対して現在行われている戦争の終結に関する安保理の新決議が、同時に国連軍の任務の性格の変更や、抑止力となるよう規模が拡大され、兵員が増強されることを含むのかどうかは分からない。あるいは国連軍の任務が自動的に延長され、それから現実の軍事的展開に応じて新しい決議が採択されることになるのかも知れない。

 フアード・アル=セニョーラ首相は昨夜、本紙のインタビューに答えて、ローマ国際会議はまだ検討中の段階であり、「今のところどんな立場も表明されておらず、我々としては、現在協議が行われている議題の内容に応じて、我々の参加のレベルについて検討する」と語った。また、この会議の性格に関しては、「最大の焦点となるのは、人道的および経済的支援と、破壊されたものの再建である」と述べた。そして、戦争終結に向けての外交努力は「高レベルでの協議を通して続けられており、我々は影響力をもつ国に対しては一つ残らず接触している」と明らかにした。

(後略)



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( 翻訳者:岡本亜有子 )
( 記事ID:3101 )