レバノン停戦を受けて避難民数万人が帰還の動き(アル・ナハール紙)
2006年08月15日付 Al-Nahar 紙

■ 帰還者たち

2006年08月15日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 イスラエル空軍が行った破壊と流血をもたらす最後の攻撃によってさらに犠牲者が増え、レバノン各地で破壊が行なわれた後、昨日午前8時に「戦争行為の停止」が発効するという重要な動きのなかで、また特にきわめて微妙で事態の激化の可能性をはらんだ国内の不透明な政治的情勢ゆえに安保理第1701号決議の実施手続きの次なる段階が曖昧さに覆われているという危険な状況のなかで昨日、大きな出来事があった。数万人ものレバノン人たちがあらゆる危険をかえりみず、最も激しい破壊にさらされて未だに「眠っている」不発弾の罠が待ち受ける地域へとただちに帰還を急いだのである。

(中略)

 一方、レバノン国家側は避難民の帰還と並行して、イスラエルのレバノンに対する空および陸からの封鎖を終結させることをはじめとする戦争の後遺症を解消するための優先事項に取り組む準備を開始した。フアード・アル=セニョーラ首相は国連安全保障委員会常任理事国5ヵ国の大使たちを呼び、封鎖を終結させるために介入するよう求めるとともに、「橋梁に対する虐殺」によって各地域間の連絡が途絶し帰還の流れが阻害されている状況に対して、連絡を回復するための一時的な鉄製橋梁の増築支援を求めた。

 夕方には首相府において治安に関する拡大会議が開かれ、空港と港湾、陸路の検問所を再開して治安当局の監視下に置く準備のため、第1701号決議に沿った検問所の管理について話し合われた。そして先ず、今朝からレバノン国軍の責任下で陸路の検問所に対する「監視を集中的に強化すること」が決定された。また、ラフィーク・アル=ハリーリー国際空港の監視に当たる諸機関の間の調整手続きについては今日話し合われ、明後日には管理のメカニズムが決定され、3日間のうちに同空港が再開されることが期待されている。

(後略)



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( 翻訳者:玉井葉子 )
( 記事ID:3342 )