EU外相会議で国連レバノン暫定軍への兵員7000人増派を決定(アル・ナハール紙)
2006年08月26日付 Al-Nahar 紙

■ アナン事務総長、イスラーム諸国のUNIFIL参加を言明 イスラエル、国際部隊の展開完了を封鎖解除の条件に
■ EU諸国、UNIFIL部隊の半数以上派遣 現地でより大きな役割へ
■ イタリア軍部隊、火曜日にレバノン到着 部隊の指揮はフランスが2月まで担当

2006年08月26日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ロイター、AFP、AP、UPI、MENA】

 欧州各国はレバノンへの派兵に関して昨日、中東でより大きな役割を担う基礎ともなりうる積極的な関与を決定した。EU諸国外相はブリュッセルでアナン事務総長の出席の下に開かれた緊急会議の際、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の兵員を約7000人増強することを約束したのである。またアナン事務総長はインドネシアやマレーシアやバングラデシュなどのイスラーム諸国から部隊派遣の「確約」を取り付けていることを明らかにした。しかしイスラエルは中東入りをひかえた事務総長に対してただちに、自国と外交関係を結んでいないイスラーム諸国の国際部隊への参加を認めない旨を再度通告した。

 兵員派遣の約束に加えて、2007年2月まではフランスがひきつづき国際部隊の指揮をとり、その後は最も多くの兵員の派遣を予定しているイタリアが引き継ぐということでも合意がなされた。イタリアのロマーノ・プロディ首相は、イタリア軍部隊は来週の火曜日にもレバノンに出発できるとの見通しを示した。

 フランスのジャック・シラク大統領はパリでドイツのアンゲラ・メルケル首相との会談中、「UNIFILは任務実行のためにこれほどの兵力を必要としない」と述べ、安保理決議第1701号に基づきレバノン南部へ1万5000人の国際部隊を派遣する約束を果たすつもりがないのではないかととられかねない発言をした。シラク大統領とメルケル首相はシリアが建設的でない役割を果たしていると厳しく批判し、イスラエルにはレバノン封鎖を解除するよう求めた。

 しかし、封鎖に関するイスラエルの態度はより硬化してきており、イスラエル外務省は空と海からのレバノン封鎖は国際部隊が完全に展開し終わるまで解除しないと述べている。全部隊の展開には2~3ヶ月かかる見通しである。

(後略)



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( 翻訳者:遠藤さやか )
( 記事ID:3380 )