アフマディーネジャード大統領、ウラン濃縮活動の停止について語る ハムシャフリー紙
2006年09月23日付 Hamshahri 紙

2006年9月23日付ハムシャフリー紙

【政治部】大統領は10日間にわたる外遊を終え、昨夜イランに帰国した。大統領はこの間、キューバで開かれた非同盟諸国首脳会議に出席した他、G15会議の議長役を引き継ぎ、ヴェネズエラ大統領と公式会談を行い、同国大統領からの最高の勲章を授与され、さらにニューヨークで開かれた国連総会に出席して、演説を行い、数カ国の首脳と会談を行った。

 マフムード・アフマディーネジャード大統領はニューヨークで、国連総会での演説後、木曜日に記者会見に出席し、記者らとの質疑応答に応じた。大統領はまた、アメリカの外交評議会(the Council on Foreign Relations)と90分間にわたり会見した。その後大統領は、アメリカのイスラーム指導者、及びシオニスト体制に反対する一部のユダヤ教指導者らとも会見を行った。

 ▼ 記者会見の模様

 アフマディーネジャード大統領は記者会見で、イランは他国に対して道理に適わぬことを強要することもなければ、他国の圧力に屈することもないと論じた。

 IRNAのニューヨークからの報道によると、約200名の記者が参加したこの記者会見で、レバノン情勢から核開発計画に至るまでの、重要問題に対するイスラーム共和国の立場について質問が大統領に出された。アフマディーネジャード大統領は、この記者会見で、左側にモジタバー・ハーシェミー=サマレ上級補佐官を、右側にモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ国連イラン大使を同席させた状態で、記者からの質疑に答えた。

 アフマディーネジャード大統領は核問題について、「この問題は、一種の政治的口実にすぎない。アメリカは27年間にわたり、われわれの進歩に反対してきた。彼らはわれわれに旅客機すら、売ってくれないのだ」と述べた。その上で大統領は、「イラン国民はいかなる国にも侵略行為を行っていない。領土上の要求もない。われわれはすべての国民に対して友好的であり、ハリケーン・カトリーナの際には、援助の用意すら表明した」と語った。

 アフマディーネジャード大統領はまた、「アフマディーネジャードは反ユダヤ主義者だ、などと言われている。しかし、私は反ユダヤ主義者ではない」とも述べた。

 同大統領は、18年間核活動を隠してきたイランを信用しなければならない理由などあるのか、との質問に対して、「それはアメリカ政府が流した情報、主張にすぎない。われわれの核計画は明瞭なものであり、隠し立てするようなものは何一つない。イランには原爆の必要などない」と答えた。

 アフマディーネジャード大統領はレバノン問題について、「正当防衛をする者に対しては、われわれはだれであれ支持する。レバノンに関するわれわれの立場はまったくもって明快である」とした。

 アフマディーネジャード大統領はまた、アメリカ政府及び国民に関し、「われわれはどの国民も好きである。われわれはアメリカ国民とは、何ら問題はない。アメリカ国民は他の諸国民と同様に、平和と正義を愛する国民である」と語った。

 〔ウラン濃縮活動の〕停止に関する質問に対しては、大統領は次のように答えた。「約束を履行するための保証が重要である。われわれはかつて、アメリカと条約を交わしたが、アメリカは一方的にそれを破棄したことがある。われわれに与えられる約束に保証が付されていること、その履行が保証されていることを確信する必要がある。〔ウラン濃縮活動の〕停止に関しては、これまで述べてきたように、公正な条件の下で協議し、自らが定めた時期に〔濃縮活動停止の是非について〕表明するつもりだ。〔ウラン濃縮活動の〕停止は、問題を解決しない。問題は別のところにある」。大統領はさらに、「彼ら[アメリカ]はイラン国民に対する自らの見方を改めるべきだ」とも述べた。

 大統領はまた、パレスチナ問題については、「シオニストたちはユダヤ教徒ではない。〔彼らを同じものだとすることは〕大変な偽りである。なぜならば、モーセは戦争をし、占領し、人々を流浪の民とさせることに反対していたからだ」と述べた。

 ▼ 外国政府首脳との会談

 マフムード・アフマディーネジャード大統領は、国連総会での演説の一方で、諸外国の政府関係者とも会談をもった。アフマディーネジャード大統領はレバノンのエミール・ラフード大統領と会談し、イスラエルに対するレバノンの抵抗を称賛し、「レバノンは、シオニスト体制の不敗神話を突き崩した」と持ち上げた。大統領はさらに、イランはレバノン復興を支援する用意がある旨、再度表明した。

 アフマディーネジャード大統領はまた、イラクのジャラール・ターレバーニー大統領とも会談した。大統領はその中で、イラク・イラン間の強固で兄弟愛に基づいた紐帯に触れ、「両国間関係に関し、イラクの過去の暗黒時代が終わり、あらゆる分野での協力の拡大に向けて、今日最高の条件が整ったことを嬉しく思う」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、イタリアのロマーノ・プローディ首相、及びグルジアのミヘイル・サーカシヴィリ首相とも会談した。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3565 )