アナン国連事務総長、イランを訪問 ハムシャフリー紙
2006年09月03日付 Hamshahri 紙

2006年9月3日付ハムシャフリー紙

【政治部】コフィー・アナン国連事務総長は昨日テヘラン入りし、外相と会談後、アクバル・ハーシェミー=ラフサンジャーニー公益判別評議会議長と会談した。国連事務総長はさらに、国家安全保障最高評議会書記とも会談した。アナン事務総長はまた、大統領とも会談する予定である。

 会談を前に、メフラーバード空港のパヴィリオンで、アナン事務総長はISNAの記者に、再びイランを訪問できたことを嬉しく思うと述べた上で、今回の訪問は国連安保理決議第1701号及びレバノン情勢について、イラン政府当局者と話し合うためであるとした。国連事務総長は、イラン核問題については何も触れなかった。同問題については、すべての濃縮活動の停止をイランに求める安保理決議第1696号の猶予が切れたばかりである。

 ハミード=レザー・アーセフィー外務報道官はハムシャフリー紙とのインタビューで、テヘランでのアナン事務総長の、特に外相との会談の中心的内容について、「パレスチナやレバノンなど地域問題について中心的に話し合われた」ことを明らかにした。アーセフィー報道官はさらに、「イラン・イスラーム共和国の能力をいかに活かすについて話し合われ、われわれは自らの見解を伝えた」と述べた。

 同報道官はアナン事務総長の側から出された見解について触れ、「アナン氏は話し合いの余地の存在を確信しており、話し合いを行うべきだとの考えを示した。それに対して、われわれも国連の運営のあり方について、自らの見方を述べた」と語った。

 アーセフィー報道官は、核問題も議論されたことを明らかにした上で、イラン側は対話を行うべきとの自らの見解を表明したと語った。アーセフィー報道官はまた、会談の中でイラン側は、レバノン・パレスチナ情勢、及び一部西洋諸国の不適切な介入について指摘したことを明らかにした。

 本日、アナン事務総長は大統領及び最高指導者とも会談することが予定されている。メフル通信によると、外相とアナン事務総長の会談で、モッタキー外相はイスラエルによるレバノンへの計画的な侵攻を非難した上で、レバノンが抱えているすべての懸念に、真剣に留意する必要があると指摘した。これに対し、アナン事務総長は、同地域に自ら足を運んだこと、そして国連平和維持軍の駐留に向けた国連の行動について説明した。

 他方、アナン事務総長はハーシェミー=ラフサンジャーニー公益判別評議会議長との会談の中で、レバノン問題の解決へ向けて、地域諸国の寛大な支援を求めた。ラフサンジャーニー議長はこの会談の中で、核問題に触れ、「イランが協議相手国との間で行っているやり取りは、NPTの規定に基づいたものだ」とした。

 アナン事務総長はまた、ラーリージャーニー国家安全保障最高評議会書記とも会談した。ラーリージャーニー書記は、イラン核問題解決に関するアナン事務総長の見解を前向きに評価し、支持を表明した。〔記者会見で〕同書記は、アナン事務総長との会談で、両者はイラン核問題を解決するもっとも良い方法は話し合いによる解決であるとの見方で一致した、と語った。アナン事務総長も、ラーリージャーニー書記と有効かつ建設的な話し合いが行われたと指摘した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3407 )