イスラエル市民に政権への不満、シリアは大統領によるアラブ諸国批判のトーンを和らげようと努力(アル・アハラーム紙)
2006年08月17日付 Al-Ahram 紙

■ イスラエル、数日中にレバノン軍の展開がなければ撤退を停止と脅迫
■ 多くのイスラエル市民がペレツ国防相の辞任を要求、またオルメルト首相に今回の失敗の責任があるとする
■ シリア、バッシャール大統領声明の厳しい調子を和らげようと努力
■ アメリカはシリアを批判し、ヒズブッラーの武装解除に固執

2006年8月17日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ベイルート:ファトヒー・マフムード、ワシントン:ハーリド・ダーウード、ダマスカス:アイマン・アル=マフディー、占領下エルサレム:諸通信社】
 
昨日、イスラエルは数日中にレバノン軍の南部レバノンへの展開がなければ南部レバノンからの撤退を停止すると脅迫した。その頃レバノン軍は国連安保理決議1701の実施措置として、リタニ川の南側からイスラエル国境までの展開に備え、リタニ川の北側に集結を開始していた。(中略)

国連情報筋は、国連が目下2500名の追加の兵士を南レバノンへ2週間内に展開させ、停戦実行とイスラエル軍撤退の監督にあたらせるよう急いでいることを確認した。
また、イスラエルのリヴニ外相がアナン国連事務総長と数時間以内に会談し、国際部隊の展開計画を討議する予定である。

イスラエル市民の世論調査の結果がイスラエルの各紙に昨日報じられたところによれば、イスラエル市民の大多数はアミール・ペレツ国防相の辞任と、戦争中のイスラエル政府の仕事ぶりを調査する委員会の設立を求めている。またイスラエル人の70パーセントがヒズブッラーとの停戦を求める安保理決議をイスラエル政府が受け入れたことに同意しておらず、マアリブ紙の調査では、イスラエルが紛争処理に失敗した責任はオルメルト首相にあると国民の半数が考えている。

一方、ダマスカスではビラール情報相が、シリアのバッシャール大統領が一昨日に行った演説で、いくつかのアラブ諸国がイスラエルによるレバノン攻撃に対してとった態度を批判したことについて、批判はアラブ世界を覆っている現在の危機や困難の中で発せられたアラブという一つの家族の中での兄弟間の叱責のようなものだ、との考えを明らかにした。バッシャール大統領はその演説で、「このたびの戦争は、半人前の態度しか取れない半人前の男たちの仮面を引き剥がした」と述べていた。
(後略)


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( 翻訳者:原田史歩 )
( 記事ID:3419 )