イラク石油法案の詳細が発表
2007年03月03日付 al-Sabah al-Jadid紙

■ イラク政府が承認した石油・天然ガス法案の詳細が公表

2007年03月03日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

数日前政府が承認した石油・天然ガス法案は、石油やガスの所有権は、クルド自治区も含む全国のイラク国民に帰すことを定めている。法律は、イラク全土、その領土内の地上並びに地下、内海、領海における石油事業に適用される。本紙が入手したコピーによれば、同法案は、石油精製及びガス製造とそれらの工業的利用、石油製品の貯蔵、運搬、配布については言及していない。

近く国会に提出される法案は、石油並びに天然ガスに関する代行権限を各政府機関に割り振っており、関連事業についての法律制定、その分野でイラク共和国が他国と行う事業についての連絡や国際協定に関する承認は、国会に委任される。

内閣は、石油、天然ガス開発についての統一政策に責任を持ち、国会に法案を提出、それら政策の実施を監督する。また、探鉱、採掘、輸送、販売など、この法律が定める事柄全体についても政策を決定し、必要に応じて法律を起案、あるいは法令を承認する。

また内閣は、その任務遂行のため「石油・天然ガス合同委員会」を設置し、首相もしくはその代行が委員長を務める。メンバーは、石油省、財務省ほか関連各省の代表、中央銀行総裁、産出地域各県各地区の代表、イラク石油公社並びに取引公社も含めた石油関係機関の経営代表者、最長5年の任期で内閣が任命する石油、天然ガス、金融、経済専門家3名である。

同委員会は、統一石油政策の立案、探鉱、油田開発、国内主要パイプライン計画に責任を負い、それらの内容の変更修正を承認する権限を持つ。また、本法律9条のイラク共和国に関する部分に準じ、実施許可の下りた探鉱、採掘契約を管理する。委員会は、開発並びに採掘契約の形式を決定し、採掘現場の状況に即した契約形式を選択する。同時に、許可認定に関わる協議について規則を定め、企業の資格基準を設定する。

委員会は、法案が定めるところの国が参加する事業という性質に影響しない範囲内で、探鉱採掘許可を有する企業間での権利配分変更についての決定権を有する。

合同委員会と石油省は、国民の利益に最大限寄与するよう、法令並びに国際基準に則り、石油資源の開発利用を保証する。

石油省は、合同委員会に対し政策と法律の提案を行い、それらの実施に関するガイドラインを用意する。また、イラク全土の産出地域の行政機関と協調しつつ、関連事業を監督する。同省は、短期長期での採掘レベルの限定、地理的バランス、計画実施のタイミング等についても地方機関と協議する。

石油省は、石油と天然ガスに関し、国の内外でイラク共和国を代表し、憲法に則り国際協定、他国あるいは第三者機関との相互協定に関する協議を委任される。同省は、法律、協定に則して事業を監督する責任を負う。運営、技術面での監督に加え、事業許可を有する企業について会計監査を実施する。法律、契約条件、国際慣例等に準じて各種の調査を行うため、石油省は自治政府並びに各県と協議し、同省代行機関の導入を図る。

法案によれば、イラク石油公社は政府を代表してイラク国内での探鉱採掘事業に参加し、割り当てられた分の原油を石油取引公社へ適正価格で売る。石油公社の事業内容は、探鉱、開発、採掘、輸送、貯蔵、流通、販売であり、他企業と同じ条件下で活動する。また、関連の国際契約に共同事業主として参加する権利を有し、内閣の承認を経て国外の探鉱採掘事業に参加する。

同公社は、イラクの特定地域において、油田の存在、その埋蔵量、生産力等を根拠に子会社を設立することが可能である。また、他企業との合弁会社設立、共和国内に現存する企業の株式、並びに有形無形の資産を保有する権利があり、国外では内閣承認の元同様の権利を認められる。

イラク石油公社は、イラク共和国政府に所有され、バグダードに本社を置き、独自の財政経営方針に則り商業ベースで活動する。同公社は、現存する採掘場の運営管理を統括し、南部石油会社と北部石油会社を連携させる。

(中略)

自治区について、法案は、石油事業統一計画に含まれる活動を立案し、地区代表機関を設置する権限を認めている。自治区機構は、必要に応じ計画推進のための協議において中央政府を支持し、自治区内の探鉱、開発事業につき、合同委員会が定める形式に従い認可する。また事業の監督監査につき、石油省と協力する。

(中略)

内閣は石油収入に関する法案を国会に提出する。それによって、石油、天然ガスの販売利益とそれに関わる収入をイラク中央銀行に開設する「石油収入基金」に納める事とする。基金の運営は、大臣に相当する公務員を長とする独立の機関に委ねられ、統一政府、各地の代表、独立の顧問らをメンバーとする。また別途「未来基金」を設置し、石油収入の一定額を納める。

法案は、石油開発運営につき、真に国が参入する事を目指しており、現存する産出地での探鉱、採掘がイラク石油公社に認められている。未開発地域での活動についても合同委員会を通じて認可がおりる予定である。イラク国内に現存する主要パイプラインについては、法案に基づき同公社あるいは、石油省が設置する企業に許可が与えられる。

(中略)

同法案は、石油公社並びに許可を有する企業は、石油掘削事業に伴い、無償で天然ガスの必要量を利用できるとしている。

(後略)

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(翻訳者:十倉桐子)
(記事ID:10321)