イラン・サウジアラビア首脳会談、レバノン問題に関する結論は?
2007年03月05日付 Al-Nahar 紙

■ イラン・サウジ首脳会談により国際法廷は「集中治療室」に入った
■ レバノン政府は今日も首脳会談の結果を待ち望んでいる
■ ビッリー国会議長は楽観的、セニョーラ首相は慎重姿勢

2007年03月05日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 レバノンの危機に関するイランとサウジアラビアの首脳会談の詳細な結果が待たれるなかで昨日、レバノンの政治を取り巻く雰囲気は不透明さと危機感に支配された。この結果を各政治勢力は未だ知らないようで、立場を決定するために情報が明らかになるのを待っている状態が続いている。

 ある観測筋は本紙に対し、イラン・サウジ首脳会談とその公表された結果はレバノンの状況に影響を与え始めている前向きな環境を強化するものだったと明かしたが、両勢力の議論の対象となっていると思われるシリアの強硬姿勢を考慮すると、きわめて慎重に実施される可能性が高いレバノン危機対策をめぐるサウジとイランの間の相互理解がどのような性質のものだったかを知ることが依然として先決であると指摘した。

 また同筋は、サウジのアブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王とイランのマフムード・アフマディーネジャード大統領の会談の結果がイランからシリアに伝えられるまでは、レバノンにおける政治的歩み寄りの最終的な枠組みは明らかにされないだろうと付け加えた。今月の28~29日にリヤドで予定されているアラブ・サミットの日が近づくなかで、イランは他のアラブおよびイスラーム諸国と同様にシリア・サウジ間の関係を再び正常化させる役割を引き受けているからである。

 さらに同筋は、首脳会談のあと国際法廷の問題は地域的にもアラブ的にも「集中治療室」に入れられたようなものであり、レバノン危機の解決いかんは近いうちに明確になる筈のシリアの最終的な態度によって左右されることになるだろうと指摘した。

(後略)

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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:10360 )