ラーリージャーニー「アメリカは秘密裡にイラク・バアス党ナンバーツーと接触している」
2007年10月02日付 Iran 紙

【政治部】ラーリージャーニー・イラン国家安全保障最高評議会書記は英紙とのインタビューの中で、「イランの核計画は、高度な段階に達しており、ウラン濃縮活動の停止などといったことは戯れ言に過ぎない」と語った。

 アリー・ラーリージャーニー書記は英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、「イラン核問題はすでに終わった」とのアフマディーネジャード大統領の発言について、「イランは現在、すでに後戻りのできない状況を作り出したということだ」と述べた。同書記はさらに、「技術的な観点から言えば、われわれが手に入れたものをわれわれから奪うことなど誰にもできない、といった段階にわれわれは達している」と指摘した。

 イラン核問題の交渉責任者である同書記はまた、「イラン政府は国際原子力機関(IAEA)と合意したワーキング・プランを遵守する所存であり、それを遅延戦術として用いるつもりはない」と強調した。

 ラーリージャーニー書記はイランの核計画の進捗状況について述べることは控えつつ、イランが遠心分離器をめぐって技術的な問題に直面しているとの観測を否定して、「イランは産業レベルでのウラン濃縮の直前段階に位置している。この段階にはすでに到達したということだ」と指摘した。

 イラン国家安全保障最高評議会書記は、EUの外交政策を取り仕切るハヴィエル・ソラナ氏との会談に期待していると述べ、「イラン核問題が直面した袋小路を打開するために過去に提起されたいくつかの案について、もう一度議論することも可能だ」とし、さらに「われわれは交渉の場でいかなる案が提起されようとも、それを阻止するつもりはない」と付け加えた。

 ■ アメリカがバアス党ナンバーツーと秘密裡に接触しているとの情報

 ラーリージャーニー書記は、「我が国はつねに、民主的に選ばれたイラク政府を支援している」と強調した上で、アメリカが密かにイラク・バアス党のナンバーツーで、処刑されたサッダームの側近だったイブラーヒーム・イッザトッダウリーと接触しているとの情報をイランがつかんでいることを明らかにし、このような接触はイラク国民にとって災厄をもたらすと主張した。

 ■ アメリカによる対イラン攻撃は、イスラエルを車椅子に座らせることを意味する

 ラーリージャーニー書記はまた、アメリカによる対イラン軍事行動について、「イラクでのアメリカの敗北は、新たな冒険主義による行動を規制する警告として捉えられねばならない」と指摘した。

 ラーリージャーニー書記はまた、「もしアメリカが車椅子に座ったイスラエルを見たいのであれば、イランを攻撃するがよかろう」と警告、さらに「このような行動は、蜂の巣に自らの手を入れることを意味するだろう」と指摘した。

〔後略〕

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12072 )