プーチン大統領「新提案」についての予測
2007年10月18日付 Jam-e Jam 紙

イランとロシアの公式筋は、未だプーチン大統領の新提案の詳細を発表しようとしていない。

【政治部】ロシアのウラディーミル・プーチン大統領はイスラーム革命最高指導者ハーメネイーとの会見で、新たな提案と見地を提起した。それに対し革命指導者は「われわれは、ロシア大統領の言葉と提案を熟考するつもりである」と表明した。

 記者らが、アリー・ラーリージャーニー国家安全保障最高評議会書記に、プーチン大統領の提案とはどんなものだったかと質問したが、同書記は提案の詳細の発表を控え、次のように述べるにとどめた。

 「新提案の中で挙げられたテーマのうちの1つは、核に関することである。われわれは現在、この問題について検討中である。」

 イランとロシアの公式筋は、上記提案について内容を公表していないにもかかわらず、一部の情報サイトではこの提案の内容に関して様々な憶測が飛び交っている。ロシア当局がイランの核の問題についてこれまでに示してきた見解から、推測したものであると思われる。

 「一時停止」や「タイム・アウト」、もしくは他のどの提案もプーチン大統領の新提案について憶測され得るものである。しかしイランとロシアの公式筋は、今まで誰一人としてこの提案の内容について明かしていない。

 しかし、プーチン大統領によるテヘラン訪問前の、ベルリンでのドイツ首相との記者会見で明確にイラン核開発への支持を表す姿勢を示したことや、テヘラン訪問を中止するよう求めるアメリカ当局の要求を拒否したこと、そして中国が5+1会議を延期したことは、いずれも以下のことを示している。

 すなわち、東側はイランの核問題の解決のため、西側とそれを主導するアメリカ合衆国に対しイニシアチブをとり、この問題に関して制裁や軍事措置をちらつかせる代わりに、穏便で冷静、かつ、イランが平和的に核エネルギーを使用するための当然の権利を考慮に入れた外交路線を目指そうとしている、ということだ。

カスピ海沿岸諸国会議の成功をうけて、国内外の政治関係者の大部分や公正なマスコミは、次のように強調する。

 「カスピ海沿岸諸国会議は当該地域において一致協同を作り出そうとするイランの戦略を物語るものである。敵が孤立化させようとしていたイランが、今日ニュースの中心となるのみならず、同会議開催の結果として、イランの核問題に肯定的な影響が及ぼされるのをわれわれは目の当たりにすることになるだろう。」

 パルヴィーズ・ダーヴーディー・イラン第一副大統領もカスピ海沿岸諸国会議は、地域全体にとって大きな利益をもたらすだろうと述べるとともに、次のように発言した。

 「同会議は、将来の経済的・政治的に高度な戦略の基盤をつくるものであり、地域の安全保障にも影響を及ぼすだろう」。

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( 翻訳者:渡井さぎり )
( 記事ID:12205 )