レバノン大統領がイラン訪問、軍事支援を要請
2008年11月26日付 Al-Nahar 紙

■ ハメネイ師、レバノン国民が一致団結してイスラエルに立ち向かうことを希望
■ アフマディーネジャード大統領、現在の情勢は「抵抗する諸国」に有利との見方
■ スレイマーン大統領がイランに中型兵器の供給と、支援の対象を国家とするよう要請
■ ビッリー国会議長、「時代遅れの論議」に遺憾の意を表明
■ セニョーラ首相、今日「[経済政策に関する]首尾一貫したビジョンを提起」へ

2008年11月26日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 ミシェル・スレイマーン大統領は昨日、2日間にわたるイラン公式訪問を終えて帰国した。スレイマーン大統領の持ち帰った成果は、今後のレバノン・イラン関係に影響を及ぼすものと見られる。レバノン側の要請とそれに対するイラン側の約束によって新たな道筋がひらかれ、今後はその真価が試されることになるだろう。

■ スレイマーン大統領とアフマディーネジャード大統領

 スレイマーン大統領に同行した代表団の関係者から本紙が得た情報によると、イランのアフマディーネジャード大統領は送別の式典の後、スレイマーン大統領と握手しながら「レバノンが欲する全ての事柄に関して、我々は是非とも要望に応えたいと考えている。この点に関しては御心配には及ばない」と述べたという。

 また同筋によれば、レバノンが軍事面で必要としている支援に関する協議において、スレイマーン大統領は、「レバノンは航空機や長距離ミサイルを入手しようとしているわけではなく、テロ対策と治安維持を可能にする中型で高性能の兵器を手に入れたいのだ」と説明し、「そのような種類の武器が必要であることは、レバノン国軍がナフル・アル=バーリド難民キャンプにおいてファタハ・アル=イスラームと衝突した際に明らかになった」と述べた。難民キャンプから民間人を退去させた後にキャンプが破壊されたのは、適切な武器が存在しなかったからだという。

 政治的な問題に関しては、スレイマーン大統領は、レバノンは[パレスチナ人の]定住化を拒否するとの立場を強調し、この件についての政治的支援を要請した。これに対してイラン側は、各方面との関係を活かして、この問題についてレバノンを支援することを約束した。また、特に国民対話会議のような基本的な課題をめぐっても、レバノンの体制を支援することを約束した。またアフマディーネジャード大統領はスレイマーン大統領に対して、「今重要なのはレバノン情勢を悪化させる企てを阻止し、レバノンが平穏を享受することだ。それこそが肝要だ。何故ならレバノンはシオニストの軍隊を打ち破り、アラブの誇りを取り戻させたのだから。レバノンを大切に思う国々は、イランを見ならってレバノンを援助するべきだ」と述べた。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:森晋太郎 )
( 記事ID:15191 )