エジプト、米国からの経済支援が大幅削減されたことに反発
2009年03月17日付 Al-Ahram 紙

■ エジプトは米国や国際社会からの条件付の支援や援助は拒否する
■ スレイマーン・アウワード大統領府報道官:「我々が条件を拒否したために経済援助は縮小された」
■ 「アメリカ新政権にはこの問題を再検討する用意がある」

2009年03月17日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【カイロ:ムハンマド・アミーン・アル=ミスリー】

 エジプトは条件が課せられた米国や国際社会からの支援や援助を受け入れるつもりはなく、支援や援助は種々の分野や生産拠点における成長努力を支える要素だとみなしていると主張した。

 スレイマーン・アウワード大統領府報道官は、米国からエジプトに提供される支援が縮小されたと報じられたことに関する質問に対し、「米連邦予算の外交予算案の承認に関し、一部に誤った解釈がある。これは「Continuous budget」〔ローリング予算〕と呼ばれ、2009/2010年度の新年度予算が成立するまで、現行予算で事業の継続を可能にするもののはずだ」「すでにエジプトは米国と、1998年から2008年までの10年間で漸進的に援助を削減することで、相互に了解していた。しかし2009年の外交予算は、米国側からの決定で、13億ドルの軍事援助はそのままに、エジプトへの経済援助を〔昨年の〕4億1500万ドルからたったの2億ドルに減額した。この経済支援削減に関してはエジプトにはなんの相談もなく、一方的な決定によるもので、エジプトが受け入れられない条件と結び付けられていた」と語った。

 またアウワード報道官は、「米国からのものであれ、国際社会のパートナーからのものであれ、エジプトはこれまで受けてきた援助を評価しており、そうした援助は種々の分野と生産拠点における成長努力を支える要素とみなして期待している」と述べつつ、米国であれ、それ以外の国家であれ、相手側に援助の条件を課せられることを拒否するという、エジプトの立場は明らかだ、と指摘した。そして、米新政権はこの問題を再検討するという極めて前向きなサインを出しており、二国間のチャンネルを通じて話し合いが行われるだろうと述べた。

(中略)

 アウワード報道官は、「二つの理由から、エジプトはこの事[=経済援助の削減]を受け入れない。一つには条件が付けられているためであり、二つ目は、これまでのような両者間での調整と協議に基づいていなかったためである」との考えを明らかにした。

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