国際刑事裁判所に逮捕状を出されたスーダン大統領がエリトリアを訪問、ドーハ・サミットへの出欠に注目が集まる
2009年03月24日付 al-Quds al-Arabi紙

■ 大統領補佐官:「大統領は他のアフリカの国へも向かうだろう」
■ バシール大統領、逮捕状を無視してエリトリア訪問、ドーハでのアラブ・サミットへの出欠は不透明

2009年03月24日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ハルトゥーム:本紙】

 スーダンのウマル・ハサン・アル=バシール大統領は、昨日月曜日、エリトリアへの短期訪問を行った。これは国際刑事裁判所でダルフールでの戦争犯罪容疑をかけられて以来、初めての外国行きである。

 ハーグにある国際刑事裁判所が今月、戦争犯罪と人道に対する罪の容疑で大統領に逮捕状を出したために、スーダンから出国すれば拘束される可能性があったが、大統領はあえてその危険を冒し、エリトリアのイサイアス・アフォルキ大統領と会談をして、同日スーダンに戻った。

 エリトリアのアリー・アブドゥ情報相は、「両首脳は二国間の関係について協議した。エリトリアはバシール大統領に対して出された逮捕状とは無関係である」「なぜ我々が国際刑事裁判所の命令を気にかけるのか」と語った。

 スーダンの国営メディアは昨日、「スーダン・イスラーム法学者機構はバシール大統領に、今月末カタールで行われるアラブ・サミットに出席するための渡航はしないように助言した」と報じた。

 ナイロビに事務所のある「国際危機対処グループ」のアナリストであるフアード・ヒクマト氏は、「〔エリトリア訪問は〕その気になれば出来るというところを示すための象徴的な行為であって、それ自体に重要性はない」と述べた。さらに「大統領は自国の国境を一つ越えて隣国を訪れただけで、国際社会と本格的にやりあったわけではない。真の問題は、国際空域を通過してカタールを訪問することが彼に出来るかどうかだ」とつけ加えた。

 バシール大統領のエリトリア訪問は、スーダン国内で強い情報統制が敷かれるなかで行われた。普段は大統領の動静を逐一報道するスーダンの国営メディアが、午前中にも午後にも、この訪問について一切報じなかったのである。スーダンのムトゥリフ・サディーク外務次官は、「バシール大統領はエリトリア政府の招待を受け入れたのだ」と述べ、「もし我々が何らかの危険を感じたなら、大統領に海外訪問を許さなかっただろう。しかし我々は、彼は安全だと感じた。この状況(海外訪問)がくり返されるなら、ケースバイケースで状況を判断する」と続けた。

 ナーフィウ・アリー・ナーフィウ大統領補佐官は、バシール大統領を出迎えるためにハルトゥーム空港に集まった記者たちに対して、「大統領は他のアフリカ諸国も訪問するだろう」と語ったが、詳細については述べなかった。

 アラブ連盟とアフリカ連合は、中国とロシアの後押しを受けて、国連安保理に対し、国際刑事裁判所によるバシール大統領の逮捕決定を保留する権利を行使するよう、訴えた。アメリカ合衆国とイギリスとフランスは、法廷の中断は無益であると見ている。

バシール大統領の今回の訪問について、アナリストたちの意見は分かれた。一部のアナリストが、勇敢さと、おそらくは頑迷さとで知られる大統領が、今月末に予定されているドーハのアラブ・サミットに出席する証拠であると考える一方で、他のアナリストたちはサミット欠席への布石であると言い切る。大統領は今回の渡航で、逮捕状に挑戦する姿勢を明確にしたが、サミットに出席するために国際空域を通過してカタールに向かうような危険は冒さないだろうと言うのである。

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(翻訳者:香取千晴)
(記事ID:16067)