コラム:ダマスカスでシリア・レバノン関係に関する集会、出席者は親シリア派識者ら
2009年04月20日付 al-Hayat 紙

■ シリア国家の有力者らが出席者に語りかける
■ シリア政府、対レバノン関係を議論するゲストを招く

【ワッダーフ・シャッラーラ】

2009年04月20日付アル=ハヤート紙(イギリス)HP論説面

 これまでにも重大な結末や長期間にわたって続く苦難をもたらした先例があるのだが、シリア当局はレバノンの学生、教師、政治家ら数十人をダマスカスでの「シリア・レバノン関係」に関するフォーラムに招待した。会議にはシリアのナジャーフ・アル=アッタール副大統領が出席し、開会の辞を述べた。会議では、「1つの文化、共通の闘争、1つの運命」そして「シオニストの計画に対するレバノンとシリアの闘争」といった主要なテーマが扱われた。

 シリア側主催者は、関連し合う2つの役割を果たすと主張している。レバノン国家に亀裂を生じさせ、国内各勢力の関係のバランスを崩し、レバノンにおけるパレスチナ人及びその諸武装組織を「備蓄」し、諜報、戦闘、暗殺、略奪が選挙と政党・会派の活動に取って代わる状況を作り出すにあたってシリアはかつて、そして今なお最大の影響力を行使しているが、そのような両国関係の一段階、或いは一時期について「検討」することを呼びかけている。あたかも自らが研究者か歴史家か、あるいは法の名の下に問題の裁定を託された裁判官であるかのような振る舞いである。暗黒の時期に幕を下ろし、その時期がもたらした影響の責任を免れた者として自らを位置付けているのである。そして自らと同等の市民に語りかける「市民」の仮面を被っているのである。

 その一方でシリア側は、招待する相手を選んでいる。シリア側ないしレバノン国内の親シリア勢力あるいは傀儡勢力に宗派的、政治的、あるいは安全保障上の立場において忠実な者たちを意図的に招聘している。シリアの影響力や意向を通じて行政機構を支配した人々の中から出席者を選んでいるのだ。彼らの支配によって行政機構は破壊され、党派の拠点になり、煽動のための論壇と化したのである。招聘された者たちは、その招聘が、レバノン国民がほぼ一致して排除した政策への偏向を意味するものだということには触れずに、招聘を受諾している。そして、レバノン山地のキリスト(カトリック)教徒や旧カターイブ党員や、レバノン国内で煽動と分裂を引き起こす手先として活動してきたような者たちを、「思想の指導者たち」と名付けて発言させ、出席者を代表する演説者としてまつり上げているのだ。

(後略)

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( 翻訳者:平川大地 )
( 記事ID:16405 )