ザーヘダーンでの流血のテロ事件の容疑者3名、処刑される
2009年05月31日付 Iran 紙
テロで亡くなった15名の殉教者
テロで亡くなった15名の殉教者

【事件部】ザーヘダーンで最近発生した爆破テロ事件に関与した容疑者3名が昨日、この事件で亡くなった殉教者たちの葬送の儀式が行われる直前の午前6時に、〔事件が起きた〕アミーロルモオメニーン・モスクの近くで、公開にて絞首刑に処せられた。
〔「アミーロルモオメニーン」は「信徒たちの長」の意で、シーア派では初代イマーム・アリーを指す。別の箇所では、このモスクは「アリー・イブン・アビーターレブ・モスク」と呼ばれているが、同一〕

 スィースターン・バルーチェスターン州司法総局広報課の発表によると、処刑されたテロリストはそれぞれ、エスマーイールの子「ハージー・ノウティーザヒー」、アグヴァーンの子「ゴラーム・ラスール・シャーフーザヒー」、ラスールの子「ザビーホッラー・ナールーイー」の3名。

 同州司法総局長のホッジャトルエスラーム・エブラーヒーム・ハミーディーは死刑執行を前に、次のように述べた。「敵に自らの魂を売り渡したこの3名は、これまでのさまざまな闇の前歴に加え、爆発物を国内に持ち込み、テロリストに与えるなど、〔今回の〕犯罪行為に主要な役割を果たした。しかし彼らは、《時のイマームの無名戦士たち》〔情報省の諜報員のこと〕の尽力で、特定され逮捕された」。

 同氏は、イマーム・アリー・イブン・アビーターレブ・モスクで発生した爆破事件は、これら3名の犯罪者が国内に持ち込んだ爆発物によって引き起こされたものだと指摘し、「これらの逆賊が問われた罪は、《地上に頽廃をまき散らす行為》、及び《国家の安全を脅かす行為》の二つで、情報当局ならびに司法当局の捜査の結果、立証された。判決の執行が今行われる」と続けた。

 同氏はさらに、「これらの者たちはアミーロルモオメニーン・モスクで木曜日夜に発生した爆破事件の数日前に逮捕された。彼らの自供、及び情報当局の捜査によって、彼らがこの流血の惨事に用いられた爆発物を国内に持ち込み、〔テロリストに〕提供していたことが立証された」と付け加えた。

 「これらの者たちをめぐる一件は、モスク爆破事件発生後、すぐさま州の司法機関に送られた。司法・情報当局のベテラン捜査員らによる、疲れを知らぬ連続30時間以上に及ぶ激務の末、最終的に3名は《地上に頽廃をまき散らす行為》、及び《国の安全や公共の秩序を脅かす行為》の罪で死刑が宣告された。もちろん、国選弁護士を付け、被告や弁護人らの弁明を聞くといった法的な手続きは、すべてきちんと踏んだ上でのことだ。3名の死刑囚に対する死刑判決は、土曜日午前、気高きザーヘダーン市民立ち会いの下、今回の事件の犠牲となった殉教者たちの清浄なるご遺体の葬送の儀式が行われる直前に、執行された」。

 ハミーディー総局長はこのように述べ、さらに「もちろん、これらの者たちはザーヘダーンで起きた爆破事件への関与以外の罪にも問われていた」とし、その例として85年〔2007年〕にサーロッラー通りで発生した革命防衛隊バス爆破事件や大学通り爆破事件、バフマン月22日〔2月11日の革命記念日〕のパレードでの爆破未遂事件、ザーヘダーンのアル・ガディール・モスクで起きた爆破事件、そして昨年エスファンド月〔=2009年2月下旬~3月下旬〕にラール地区で発生した事件(この事件で治安維持軍の隊員数名が殉教した)などへの直接的な関与を指摘した。

 「これらの者たちは、恐喝目的での4件の武装誘拐事件や8件のテロ・誘拐事件の計画立案――これらは州の治安関係者による機敏な対応によって未然に防がれた――などの罪にも問われていた」。

 ハミーディー総局長はこのように述べた上で、「今回の事件の捜査は、まだ終わったわけではない。この者たちは、事件に関わったことがこれまで判明している者たちの一部に過ぎない。州の治安維持軍や治安・情報部隊による一層の努力によって、州の安全を脅かした今回の事件に関与し、礼拝者たちの命を奪った残りの容疑者についても、近い将来特定され、報いを受けることになるだろう」とした。

 同総局長はまた、「現在、敵は民族間・宗派間に対立を作り出そうとしている。彼らは恐怖を植え付けることで、この問題を煽ろうとしているのだ」と述べ、「市民および責任者たちが冷静さを保つことが求められる。手に手を取り合い、団結を守り、不安を払拭することが大切だ」と話した。

 ハミーディー総局長はまた、ザーヘダーン爆破事件に対して革命最高指導者が発したメッセージに触れ、「偉大なる革命最高指導者のメッセージは実に貴重なものだ」と述べ、さらに次のように続けた。「我がイスラーム国家が第10期イラン・イスラーム共和国大統領選挙の盛大なる開催に向け準備を行っているときに、世界の抑圧体制は、敵に魂を売り渡した一部の者たち――革命最高指導者の言葉を借りれば、外国人・革命の宿敵どもの傭兵となった者たち――の袖から自らの手を伸ばし、神聖なるモスクや礼拝行為を今回の攻撃の標的としたのだ」。

8件のテロ未遂

 ザーヘダーン検察は、「今回の爆破テロに関与した2名の容疑者が逮捕され、現在取り調べを受けている」と述べた。

 モハンマド・マルズィーイェ検事は、今回の事件を起こした犯罪者たちはマーレク・リーギーのグループとつながっていると指摘、さらに「今回の爆破事件には数名が関与していた。そのうち一人は爆弾の運搬係で、すでに死亡している」と続けた。

 マルズィーイェ検事はまた、「テロリストたちは取り調べの中で、州8カ所に爆破テロ事件を起こそうと企んでいたと供述している。彼らの忌まわしき目的は未遂に終わった」と述べた。

 同検事はその上で、「検察は原告として、これらの者たちに有罪を宣告し、〔裁判の結果〕死刑が言い渡された。また別の2名の容疑者に対する取り調べもいまだ続けられている」と語った。

 ザーヘダーンのアリー・イブン・アビーターレブ・モスクで木曜日夜に起きた恐ろしい事件では、自爆攻撃によって〔初代イマーム・アリーの妻〕ファーティマ閣下の死を悼み、礼拝をしていた19名が死亡、数十名が負傷した。

〔後略〕

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16600 )