イスラエル、ガザ攻撃で白リン弾使用を許可した軍責任者を懲戒処分
2010年02月02日付 Al-Ahram 紙

■パレスチナ大統領、アメリカの仲介によるイスラエルとの交渉に用意

2010年02月02日付アル・アハラーム紙(エジプト)アラブ諸国面

【ラーマッラー:ハーリド=アスマイー】【ロンドン:通信各社】

 パレスチナのマフムード・アッバース大統領 は、アメリカの仲介でイスラエルとの距離を縮めるための協議をするとのアメリカからの提案を、この数日のうちに受け入れる可能性を明言した。また、イスラエルが入植活動を3ヶ月間凍結し、1967年停戦ラインを解決のための基礎として承認するとともに、協議の仕組みやタイムスケジュールを明確にすることを条件に、イスラエルとの直接交渉に応じる用意を示した。

 アッバース大統領は英ガーディアン紙への談話で、イスラエルとの交渉に関する決定をする前に、アラブ諸国の指導者たちと協議を行うことになるだろうと述べた。また、西岸地区で継続されている入植活動は、[現在国際的に合意されているパレスチナとイスラエルの2国家共存という解決策ではなく]、単一国家解決策につながるだろうと指摘した。そして、イスラエルのエフード・オルメルト前首相との協議が、それまでで最も和平合意の締結に近づいたものであったと言及した。

 またアッバース大統領 は、パレスチナの地に悲劇的な影響をもたらすとして、武装闘争への復帰を全面的に否定し、ハマースもガザ地区での抵抗を止めていると述べた。そして、和平で前進がない場合には、辞任する決意であるとあらためて表明した。

 その頃イスラエル政府は、[2008年末から2009年初頭にかけての]ガザ攻撃において、国際的に禁じられている白リン弾を使用したことを認めた。

 イスラエルのハアレツ紙によると、ガザ攻撃に関する国連のゴールドストーン報告に対するイスラエル側からの反論には、ガザ地区・軍司令官のエヤル・エーゼンバーグ准将と、イラン・マルカ歩兵師団長への懲戒処分が言及されているという。二人が権限を逸脱し、ガザ作戦中に白リン段の使用を認めたためである。

 ハアレツ紙によると、白リン弾が使用されたのは、2009年1月15日、ガザ市南西の町テッル・ハワーでのことであった。


(後略)

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( 翻訳者:松屋直子 )
( 記事ID:18430 )