イラン、ナタンズでの20%のウラン濃縮を開始:IAEAに正式に通知
2010年02月09日付 Mardomsalari 紙

イランのIAEA常任代表は、テヘランの〔研究用〕原子炉向けの燃料確保を目的として、20%を上限としたウラン濃縮作業を開始するとのイラン政府の決定について記した、イラン・イスラーム共和国の公式文書をIEAE保障措置部に手交したことを明らかにした。

 アリー・アスガル・ソルターニーイェ代表はイラン学生通信(ISNA)にこのように述べ、さらに「この文書は、IAEA保障措置部に手交した」と続けた。

 この文書は、〔IAEAの〕査察官が保障措置の規定に従い、濃縮作業の技術的過程について監視するよう、IAEAに呼びかけるものとなっている。

 このことに関連し、イラン原子力庁長官は、「20%の濃縮作業は、本日(火曜日)よりIAEAの査察官の監視の下で、開始される予定だ」と語った。

 サーレヒー・イラン原子力庁長官は、20%の濃縮作業を始めるよう求めた大統領の指示について触れ、「アフマディネジャード氏が発表したように、イランはテヘランの研究用原子炉に使用することを目的として、ウランの20%濃縮を開始する予定だ」と語った。

 同氏は、「我々はこのための活動をすでに始めており、20%のウラン濃縮を行うことを通知するIAEA向けの文書も作成済みである」と続け、さらにこう強調した。「以前表明したように、イランにはどんな濃縮度の核燃料も生産する能力がある。しかし、われわれはIAEAを通じて、諸外国に向け、テヘランの研究用原子炉のための核燃料は海外から取り寄せたいとの意向を発表した。しかし残念ながら、諸外国は我々と取引をするつもりはないことが明らかとなった」。

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( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:18470 )