イスラエル、エルサレムで街路の名称をユダヤ化する計画に着手、西岸のパレスチナ住民のガザ追放も実施
2010年04月20日付 Al-Ahram紙

■イスラエル、エルサレムの景観を変える計画に着手

2010年04月20日付アル・アハラーム紙(エジプト)アラブ諸国面

【ラーマッラー:ハーリド・アル=アスマイー】【占領下エルサレム:通信各社】

 イスラエル占領当局は、通りや地区の名称をヘブライ名にするといった、エルサレム諸地区の景観を変更する計画実行に着手し、昨日にはエルサレム市職員たちがワーディー・ヘルワ地区を巡回した。

 市職員たちは、通りの名称の一部を変更するとの決定を記した声明やチラシを配布し、同地区で工事や建設作業に着手する意向を明記した掲示を商店に張り出した。エルサレム市当局が配布したチラシによれば、同地区での作業は今月の25日に開始されるという。

 また、パレスチナ立法評議会のアジーズ・ドウェイク議長は、2000人のパレスチナ人を西岸地区からガザ地区に追放するという、先週明らかにされた移送の決定をイスラエル占領軍が実行に移し始めたと公表した。ドウェイク氏は昨日の声明でこの追放について、「許されざる犯罪であり、パレスチナ人を襲う新たな災厄」だと評し、イスラエルはこの決定によってあらゆる国際協定や同意を反故にし、法律を理解できずどんな協定も尊重しない入植国家であるとのメッセージを世界中に発信しているとの見方を示した。

 パレスチナにおける国連人権特別報告者のリチャード・フォーク氏は、公的な証明書類を持っていないパレスチナ人を西岸地区から追放するとのイスラエルの決定を非難し、これは明らかにジュネーブ条約(第四条約)と市民権・政治権に対する国際協定に違反すると明言した。

 一方、イスラエル建国62周年記念式典の前夜、ヒラリー・クリントン米国務長官は声明を出し、イスラエルに対する米国の支援と保護が弱まったり揺らいだりすることはないと述べて、米国は常にイスラエルの側に立ち続け、有事の際には協調し援助すると明言した。またクリントン長官は、イスラエルに対しては個人として深くコミットしており、オバマ大統領も同様であると付け加えた。

 このクリントン長官の発言を受けて、イスラエルのネタニヤフ首相は毎週の定例閣議の冒頭、「外国人や気前の良い連中を信用してはならない」と発言したが、イスラエル紙によると、これは米政権を指しての発言であるという。このネタニヤフ発言は、入植活動とパレスチナとの交渉について、米大統領からの要求をあくまでも拒絶するとの姿勢を表明したものとみられる。
 
他方でエフード・バラク国防相は昨日、イスラエルの入植政策に関する米国との不一致に対する懸念を表明し、パレスチナとの和平実現のためにイスラエルはさらに努力を重ねなければならないと発言した。右派のベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる連立政権に加わっている中道左派の労働党党首であるバラク国防相は、イスラエル・ラジオとのインタビューにおいて、米国との関係が冷却しつつあることはイスラエルの利益にならないと述べたのである。

毎年恒例の戦没兵士追悼記念日に行われたこのインタビューでバラク国防相は、差し迫った諸問題をめぐってのパレスチナ側との協議を含む和平に向けて、イスラエルが外交上のイニシアチブを発揮するよう求めた。

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(翻訳者:松屋直子)
(記事ID:18967)