「昨年の道徳的安全計画は暴動のために目立たなかったに過ぎない」:道徳警察長官
2010年05月09日付 Mardomsalari 紙

イスラーム共和国治安維持軍の道徳的安全警察長官は、「道徳的安全計画は88年〔西暦2009/10年〕に起きた数々の暴動が原因で、あまり目立たなかったが、今後は強力に実行されるだろう」と説明した上で、衛星放送受信機の密輸団の存在を突き止め、そこから14,000個もの衛星関連機器が発見されたことを明らかにした。

 イラン労働通信が伝えたところによると、アフマド・ルーズバハーニー司令官は記者団を前に、「ヘジャーブと貞節計画」についての質問に答える形で、「『ヘジャーブと貞節計画』あるいは『道徳的安全計画』は中断されていたわけではない。この計画は今後も継続される。われわれは文化革命最高評議会の決定を〔粛々と〕実行する」と述べた。

 同氏はさらに次のように加えた。「現在議論されているのは、その他の機関も文化的活動を行い、われわれをバックアップしてほしい、ということである。昨年も、われわれは道徳的安全計画を中止していたわけではなく、88年〔2009/10年〕に起きた数々の暴動のために、目立たなくなっていたにすぎない。今後も、これまでと同様に力強く計画を実行していく」。

 ルーズバハーニー氏は、衛星放送受信機の密輸団の存在が突き止められたことについて指摘し、「89年〔2010/2011年〕は密輸品の取り締まりの必要性が強調されていることに鑑み、すでに衛星関連機器の密輸団がいくつか摘発された。もっとも最近では、道徳的安全警察による諜報活動によって、受信アンテナや受信機、LMBなど14000個もの衛星関連機器が発見され、押収されている」と述べた。

 同長官はまた、これらの装置の大半が〔イランの〕南部から流入してきたものだと指摘し、「〔最近では〕某組織のメンバーによって密輸された携帯電話も、多数発見されている。この組織のメンバー逮捕によって、多くの密輸品が組織の倉庫から押収されたが、そこで発見された携帯電話の数は約6,000機に及ぶ」と述べた。

 ルーズバハーニー氏はさらに、「密輸された受信機や携帯電話が入れられた箱には、保証書となるラベルが貼られており、これらを購入した者は、商品には全く問題がないと考えてしまうだろう。しかし、このような保証書でアフターケアを受けることは不可能だ」と指摘し、「衛星放送受信機の〔密〕輸入は組織化されている。衛星放送及びインターネットとの関係において、われわれは『ソフトな脅威』という問題に直面しているのである」と強調した。

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( 翻訳者:須川美保 )
( 記事ID:19122 )