イラン、核燃料交換の用意を表明:メフマーンパラスト外務報道官が発表
2010年05月17日付 Jam-e Jam 紙

外務省報道官は、イラン、トルコ、ブラジルの三カ国外相による昨日の会談について言及し、「三カ国首脳の合意により、イランは核燃料を交換する用意があることを表明した」と発表した。

 メフル通信によると、ラーミーン・メフマーンパラスト外務報道官は本日、核燃料交換問題の打開に向けて、イラン、ブラジル、トルコの三カ国が合意文書に署名したことを受け、記者団を前に「我々はこの合意文書に署名し、核燃料を交換する用意があることを表明した」と発表した。

 同報道官はさらに、「我々とトルコ、ブラジルとの間で合意文書が署名された本日から一週間以内に、我々は〔核燃料の〕交換の用意があることを正式にIAEAに通知する。もしIAEA、アメリカ、フランス、及びロシアを含むウィーン・グループが正式に〔我々と核燃料を〕交換する用意があることを表明するならば、〔核燃料〕交換のための合意文書の詳細を詰めるべく、我々と彼らとの間で専門的な協議が開始されるだろう」と付け加えた。

 外務省報道官はまた、「イランとウィーン・グループとの間で合意文書が署名されれば、一ヶ月以内に濃縮度3.5%の核燃料をトルコに搬送する。この燃料はIAEAとイランの監視の下、同国で保管される」と強調した。

 メフマーンパラスト氏はさらに、「我々とウィーン・グループの間で合意が交わされれば、それに基づき、我々は20%の燃料を受け取ることになるだろう。その詳細については、その後〔の協議で〕明らかになるだろう」と付け加えた。

 同報道官は、核燃料の〔イランへの〕引渡し国はロシアになるのかとの問いには、「これは詳細事項にあたるものであり、我々とウィーン・グループとの合意のなかで結論がでるだろう」と答えた。

 外務省報道官はそのうえで、「燃料の受け取りやその他のことについての技術的詳細は、我々とウィーン・グループとの間で合意されるべき議論だ」と指摘した。

 メフマーンパラスト報道官は、「イランとウィーン・グループの間で合意が得られなかった場合には、イランはどのような措置を講ずるのか」との某記者の質問に対しては、以下のように述べた。
「本日イラン会議とは別に、イラン、トルコ、ブラジルの3カ国の間で署名が交わされた声明では、次のように言及されている。すなわち、もしこの合意が実現に至らなかったり、彼ら(ウィーン・グループ)が〔イランと燃料交換について合意する〕用意を示さなかったり、いずれにせよ核燃料の交換を拒絶する姿勢を示した場合には、たとえ〔今回の合意で〕トルコに核燃料を搬送することになっているとしても、それを〔トルコから〕引き揚げる、ないしは〔トルコへの燃料搬送という〕行動そのものをとらないことになるだろう」。

 外務省報道官は、〔核燃料の〕交換を実施するための基本的な条件は、ウィーン・グループとの間で交わされる合意〔次第〕であるとの見方を示した。

 同報道官は、濃縮度20%の核燃料の国内生産は凍結されるのかとの質問には、「わが国で行われているどんな核活動も、停止されることはない」と語った。

 メフマーンパラスト氏はまた、「イラン、ブラジル、トルコの三カ国外相による三者会談は、昨日催された」と述べた。

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( 翻訳者:高宮望 )
( 記事ID:19191 )