自由船団に死傷者でガザ市民に広がる怒りと悲しみ
2010年06月01日付 al-Hayat紙


■ガザ:怒りと悲しみが入り混じった大きな衝撃

2010年06月01日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)アラブ世界面

【ガザ:ファトヒー・サッバーフ】

ガザ地区のパレスチナ人は昨日、大きな衝撃を受けた。「自由船団」に乗船していた連帯運動の外国人メンバーに数十人の死傷者が出たことへの悲しみから来る、怒りと苦々しい思いが垂れこめ、夜が明けると、ガザの人々の顔にはありありと悲嘆の色が見て取れた。とりわけ、携帯電話の呼び出し音やショートメッセージの着信音が途切れることのないパレスチナ人記者や外国人記者たちの表情は沈んでいた。

午前の陽が高く上ると、ガザの海岸を臨む高い建物群には靄のようなものがかかり、物悲しさを添えた。高い建物のひとつに掲げられた大きな赤いトルコ国旗が、犠牲となったトルコ市民たちを悼んで、半旗にして欲しいと頼んでいるかのようだった。しかし惨劇のおそろしさのあまり、誰一人として気にとめる者はない。たくさんのパレスチナ国旗やトルコ国旗が港の電柱に掲げられ、朝の爽やかなそよ風に静かにはためいていた。ほかにもアラブ諸国や欧州諸国などの国旗が何十枚とあったが、米国旗は港に一枚も見当たらなかった。だが、NGOネットワークのアムジャド・シャワー理事によれば、自由船団を構成する6隻のうち、イスラエル占領軍に攻撃を受けた「チャレンジャー1号」には、米国旗が掲げられていたという。シャワー理事は、「チャレンジャー1号には何人も米国人が乗っていた」と説明しつつ、この事件に対して米国や欧州はどのような立場をとるだろうかと問いかけた。

もちろん、アラブの公式な立場を問う者など誰もいない。今後の公表が待たれるトルコの立場の方がずっと重要だからだ。自由船団の犠牲者や被拘束者との連帯を表明したガザのある男性は、「アラブの立場について考えて時間を浪費するのはもったいない」と述べた。

40カ国以上から集まった連帯運動のメンバー750人を歓迎するために、拡張と装飾の作業を終えた舗装も不十分で前近代的なガザ港には、数百人の市民が集まっていた。そこに昼になると「イスラエルに死を!」と叫びながら通りに繰り出た、怒れる数万人が押し寄せた。

無意識のうちに多くの人々が港の突端に向かい、視線を西の水平線の果て、北西の方角に注いだ。イスラエル海軍の侵した虐殺の顛末をイスラエルのメディアが隠ぺいしようとする中で、ガザの人々に出来ることは望みを胸に空を見つめることだけだった。

ある若い青年は「イスラエルがあんな虐殺をするなんて、あり得るでしょうか?」と語り、懇願するかのように、また今回受けたショックを信じたくないかのように、本紙に向けてこう話した。「すべてが単なる噂であって欲しいですよ」

するとすかさず、その青年の友達が口を挟んだ。「おまえはイスラエルのことをわかってないようだな。そもそもテロを産み出したのはイスラエルなんだぜ」。

(後略)

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