アフマディーネジャード「ロシアには友好的対応を期待」
2010年06月07日付 Mardomsalari 紙

大統領は、テヘラン宣言は〔世界の〕あらゆる国民が求めているものであり、正しい措置であったと評価した上で、「正義と諸国民の権利に基づくこうした措置がこれからも継続され、〔あるべき〕国際関係の指標となるよう、われわれは行動せねばならない」と述べた。

 イラン学生通信によると、マフムード・アフマディーネジャード大統領はレバノンのLBCテレビとの会見で、テヘラン宣言についての質問に答えるなかで、今日核問題は世界的な問題として取り沙汰されていることを強調し、「テヘラン宣言は正義に対峙するような行動をとってきた者たち〔=欧米諸国〕にとって、対話と諸国民の権利遵守という〔正しい〕道に復帰するチャンスとなるものである。もちろん、彼らがどの道を選ぶかは、彼らの自由である。ただ、われわれとしては、彼らが正義と〔他国民への〕敬意の道を選ぶことを期待している。もし彼らが別の道を進む〔=テヘラン宣言を受け入れない〕のであれば、当然ながら、イランも状況に応じて、その後の対応をとるまでだ」と述べた。

〔中略〕

 大統領は「イラン、ブラジル、トルコの3カ国は世界の大多数の国々を代表し、この宣言を通じて国際問題解決のための基準を示したのである〔‥‥〕」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領は、ロシアのスタンスに対して、イランが最近批判的な姿勢を示していることについて、「イランとロシアの間に、緊張関係は存在しない。ただ、ロシア政府関係者に対し、自身の行動に気をつけるように指摘しただけである〔※〕。極めて敏感な状況にあっても、イランとの友好的な関係・取り決めを守っていただくよう、ロシアには期待している。イラン国民に対して敵対的な動きが一部〔=米英など〕によって公然と組織化されている状況下にあって、ロシアがこうした動きに加わるようなことを、われわれは望んでいない。こうした期待は、至極まっとうな期待であろう」と述べた。
〔※アフマディーネジャード大統領が5月26日に演説のなかで、「ロシアの行動について、イラン国民に説明することが最近難しくなってしまった。イランの友人なのかどうか、ロシアは自らの立場をはっきりさせるべきだ」と、厳しい口調でロシアを非難したことを指す〕

〔中略〕

 大統領はさらに、次のように続けた。「ブラジル、トルコ、イランの3カ国は国際社会の雰囲気に変化をもたらし、正義と法に基づく対話と協力のための適切な環境を用意するべく、先駆的な役割を果たした。他の国々〔=欧米諸国〕がどんな決定を下すかは、それぞれに委ねられている。ただ我々としては、彼らが正しく、公正な決定を下すことを歓迎する」。

 大統領はその上で、「テヘラン宣言は、相手方〔=欧米諸国〕に与えられた〔最後の〕チャンスである。このチャンスを活用しなければ、イラン国民が再びこうしたチャンスを用意するようなことは、まずないだろうと私は考えている。なぜなら、この宣言には全ての問題〔解決法〕が、明確に、また法と正義と〔互いに対する〕敬意にもとづいて記されているからである」と述べた。

 大統領はまた、世界情勢には新たな時代が到来していると指摘し、「一握りの国が世界の所有者を自任し、他の諸国民に代わって決定を下し、マルチスタンダードを行使し、力に物を言わせて理不尽な要求を突き付ける、そういった時代はすでに終わった。世界の新時代にあって、テヘラン宣言は〔世界の〕あらゆる国民が正義と法と権利に基づいて互いに寄り添うためのチャンスを提供している。もし正義に反する決定がなされれば、そのような決定には正統性はなく、〔国際社会の〕世論もそれを受け入れようとしないだろう。そのよう決定は、害以外の何ものももたらさないだろう」と述べた。

〔中略〕

 大統領はシオニズム体制の侵略政策について触れ、「シオニズム体制を支持する者たち〔=欧米〕は、彼ら〔=イスラエル〕を各種の武器、なかでも核兵器で武装させている。ところがこうした連中〔=欧米〕は、彼ら〔=イスラエル〕と対峙する他の諸国民には徒手空拳を求めている。これは抑圧的な理屈の最たるものである」と指摘した。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、「イラン・イスラーム共和国は地域のすべての国民、侵略にさらされている国々を政治的・精神的に支援している。シオニズム体制のような大きな脅威が地域に存在する以上、〔地域の〕諸国民が自国を守るために軍備を整えることは、至極当然であろう」と述べた。

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( 翻訳者:永田彩香 )
( 記事ID:19426 )