ラーリージャーニー国会議長「もしイランの船舶が検査された場合には、対抗措置を講ずる」
2010年06月17日付 Jam-e Jam 紙

イランに対する新たな制裁の発動を目的とした安保理決議第1929号は、国会でもさまざまな反応を引き起こした。まず、241名の国会議員が署名した声明が採択された。さらに国会議員らは、最終可決された場合には、医療行為での使用を目的としたウランを20%にまで濃縮する活動を、政府に義務付ける内容の法案を緊急動議することでも、一致した。

 アリー・ラーリージャーニー国会議長は、昨日の公開本会議の冒頭で、西洋諸国の行動に抗議し、次のように述べた。「国会は、これらの諸国がNPTの規約に従わず、テヘランの研究用原子炉に必要な〔ウラン〕燃料を提供しようとしないことを理由に、〔ウランの〕濃縮活動のベースを20%のレベルで維持し、そのことで決して〔欧米に〕妥協することのないよう、政府に対し求める。これは責任をまっとうしようとせず、理不尽な要求を突き付ける国々に対して、彼らが非論理的な圧力をかければかけるほど、必要に応じて〔イランの〕濃縮活動のレベルは高まるということを、理解させるためでもある」。

 同議長はさらに発言の中で、アメリカや一部の冒険主義的な国々に対して警告し、「イランの船舶や飛行機の貨物を検査したい誘惑を頭の中に宿しているようであれば、次のことに注意ありたい。すなわち、〔もしイランの船舶を検査した場合には〕自身の船舶もペルシア湾やオマーン海で〔イランによる〕検査の対象となるということだ。こうした対抗措置は、イランの国益防衛の一環である」と強調した。

 ラーリージャーニー国会議長はさらに、「アメリカ大統領は、もはやスピーチによるお遊びの時間は終わったということを理解すべきだ。作文の授業は終わった。次は算数の試験だ。イラン国民に対してずる賢い策略をめぐらせても、うまくいくかどうかは、楽観すべきではない」と続けた。

 決議の採択や対イラン圧力の行使をめぐる、最近の欧米諸国の行動についての国会議長のこうした発言に対し、国会議員らからは「アッラーは偉大なり」の掛け声と、反米を唱えるシュプレヒコールが上がった。

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( 翻訳者:永田彩香 )
( 記事ID:19512 )