エネルギー療法を謳って女性らをだましていた詐欺師の女、逮捕される
2010年08月02日付 Jam-e Jam 紙


エネルギー療法を謳っていた占い師の女が、市民による告発によって、数ヶ月間の逃亡の末、逮捕された。

 ジャーメ・ジャム紙の報道によると、占い師の女の犯罪が暴れたのは、テヘラン在住のある女性が偏頭痛の治療のために、その女の家を訪れたことがきっかけだった。

 占い師の女は病気の女性を見て、ジン(精霊・悪霊)が彼女の体を支配しており、そのために病気が悪化していると主張、数回に分けて自分のもとを再度訪れるよう言い聞かせた。

 こうして病気女性が訪問すると、エネルギー療法を謳う占い師の女はその度に、彼女を家の一室に連れ込み、彼女と向かい合うかたちで座って、手を動かしながらエネルギー療法に専念しているふりをした。一時間後、占い師の女は病気によく効くとされる処方箋を書いた上で、それを病気の女性に渡し、彼女から150万トマーン〔約15万円〕を徴収した。

占い師の女の奇妙な指示

 病気の女性は、詐欺師の罠にはまっていることに気づくことなく、占い師の女の奇妙きてれつな指図通りに行動し、薬草を購入してそれを家の庭や鉢に植えた。3日後、その薬草に水をやり、一週間後に彼女の病気が回復するのを待った。しかし彼女の容態は、余計に悪くなるという始末だった。

 彼女はもう一度、占い師の女の家に行き、2回に分けてエネルギー療法を受けた。今回は、詐欺師の女は病人の女性に対し、家に帰り、夜中まで炎のそばに座ってジンが彼女の体から永遠に去るのを待つよう、言い聞かせた。

 病気の女性はこの指示にも従ったが、しかし効果はなかった。そこでついに、抗議のために占い師の女の自宅に行ったところ、彼女はすでに引っ越してしまったことが判明した。近所の人々に聞いても、彼女の新しい住まいは杳として知れなかった。

〔中略 〜被害女性が占い師の女を警察に訴え、捜査が始まる〜〕

 捜査官らが占い師の女の捜索を行っていたところ、他の女性たちもテヘラン刑事警察のもとを訪れ、同様の告発を提出した。彼女たちはそのなかで、治療のために占い師の女のもとを訪れたところ、女はエネルギー療法による回復効果を主張、女から数回に分けて巨額の金銭をだまし取られたと訴えた。

 事件の真相が明らかになると、〔警察は〕詐欺師の女のいそうな場所を監視下に置いた。そしてついに数日前、捜査官らはテヘランの中心部にある女の最新の隠れ家を特定し、彼女を逮捕した。

占い道具を発見

 捜査官らが占い師の女の家を捜索したところ、手書きのインチキ処方箋や病気に効くというお札、馬の蹄鉄、診療に来た数十名の若い女性たちの名前が記録された手帳などが発見された。

 占い師の女は、警察の取り調べのなかで矛盾した供述を繰り返し、自身の無実を証明しようとしたが、最終的に被害者らと対面したところで観念し、巨額詐欺事件の真相を自供した。

〔後略〕

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( 翻訳者:井口秀太 )
( 記事ID:19904 )