イスラエルが10年間で殺害したパレスチナ人は6371人
2010年09月28日付 al-Hayat 紙

■ 人権団体ベツレム「イスラエルは10年間でパレスチナ人6371人を殺害」

2010年09月28日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)HPアラブ世界面

 イスラエルの人権団体「ベツレム」によれば、2000年9月から2010年9月の10年間でイスラエル治安部隊によってパレスチナ人6371名が殺害されたという。そのうち1317人は未成年であり、少なくとも2996人は戦闘に参加していないにも拘わらず殺害され、また2193人は戦闘作戦で殺害されているが、他694人の犠牲者の死因については詳細は不明だとした。

 また前回[2008年の]ガザ侵攻では、パレスチナの警官248人がイスラエルによって殺害され、ピンポイント攻撃で240人のパレスチナ人が殺害されたという。

 一方でパレスチナ人は、1083人のイスラエル人を殺害している。そのうち741人は市民で、124人は未成年、342人は各種治安部隊の隊員だった。これらの数字は、2000年9月の「アル=アクサー・インティファーダ」の勃発から10年が経過したことを機に発表されたものである。

 さらに同団体は、イスラエルが1967年[第三次中東戦争]時の境界線に沿ってパレスチナ側に侵入、土地没収を行ないつつ実施してきた「分離壁」建設計画にも言及している。計画では分離壁の長さは合計709kmにも及ぶが、そのうち413kmは完成しており、73kmが建設途中、残りの223kmは着手されていない。ベツレムの報告書によれば、壁建設によって被害を蒙ったパレスチナ人の数は、約70の市町村で計18万6000人に増加したが、これらの市町村の半数は壁の東側にあり、イスラエルと西岸地区の間で宙ぶらりんの状態になっているという。またエルサレム地域では、21の市町村で約22万1000人のパレスチナ人が、分離壁建設により被害を蒙っているという。

 また同報告ではイスラエル軍が先月8月末の時点で、西岸地区南部ヘブロン市の18ヶ所を含め、西岸地区内部深くに固定型の軍事検問所59ヶ所を設置・管理していることを確認しており、西岸地区とイスラエルの間に「検問ポイント」とみなされるバリケード37ヶ所を設置していると述べている。またベツレムによると、イスラエルは、各種の刑務所や軍収容所にパレスチナ人6011人を拘束しており、そのうち189人は行政拘束、すなわち裁判なしでの拘束を受けているという。

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