妻、婚資金の金貨555枚を請求:優柔夫を「懲らしめる」ため
2010年12月14日付 Jam-e Jam 紙

家庭裁判所を訪れた女性が、婚資金の金貨555枚を請求する訴えを起こした。

 ファールス通信によると、シャヒード・マハッラーティー家庭裁判所を訪れた女性は、婚資金を求める訴状を判事に提出した。

 家庭裁判所第250支部を訪れた22歳の女性は、夫を懲らしめるために、婚資金として設定された8.33グラム金貨「自由の春」555枚の支払いを求め、次のように訴えた。「約2カ月半もの間、夫から連絡がありません。私が婚資金の支払い請求を行い、裁判所が夫に出廷を命じてくれたお陰で、今回やっと夫に会えたくらいです。私はもはや、彼の妻ではないような感じすらします。夫は私にまったく関心を払ってくれません」。

 女性は、夫とともに暮らしはじめて2年半になると述べた上で、次のように続けた。「夫は自分の要求ばかりし、自分の言うことには何でも黙って従うよう、私に求めてきました。こうした状況に、私はもう耐えられません。夫はわがままで、家父長的な生活を愛するような人物だからです」。

 女性は本件を担当した判事に対し、さらに「私は今、婚資金の支払いを要求していますが、これに対し夫は、金貨14枚しか支払えない、これで早いところ問題を終わらせて別れよう、などと言っています。しかし、私の目的は別れることにあるのではありません。単に婚資金を受け取りたいだけなのです」とも述べた。

 女性は、婚資金が欲しいだけであって、離婚を望んでいるわけではないと指摘しつつ、次のように言った。「婚資金を支払う段になって、夫は私を満足させるばかりか、私に対して条件を付けてきました。なんと、私に対して従順になるよう要求してきたのです。彼は私に、仕事に行くな、昔の女性のように要求には素直に従え、と求めているのです。こんなことは、私の義務ではありません。生活を共にするとは、そういう意味ではないと考えているからです」。

 28歳の夫もシャヒード・マハッラーティー家庭裁判所に出廷し、次のように述べている。「気持ちよく平和に共同生活を営むために、妻には従順であって欲しいと考えています。妻は大変頑固で、私を苦しめようと考えています。実際のところ、妻は婚資金の受け取りをあきらめるべきです。私には婚資金を支払うだけの財政的な能力などないということを認識すべきです」。

 これに対し女性は、再度判事の前に立ち、「夫は、自分では何も決められず、〔母親などの〕家族の話にばかり耳を貸すような人物です。私が何を言っても、〔母親など〕家族の意見の前では効果がありません。家族の意見にとても影響されているようなのです。私はこんな状況に、もううんざりです」と訴えた。

 判事は、夫妻の申し立てを聞いた上で、〔夫に対し〕妻に婚資金を全額支払うよう判決を下し、結審した。

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( 翻訳者:小原智恵 )
( 記事ID:21148 )