22年間腹痛に耐えた男性のおなかに胎児!?
2011年02月01日付 Jam-e Jam 紙


【ジャーメ・ジャム・オンライン】激痛にもかかわらず、貧困のために治療を受けられずにいたアッバースさんという22歳の男性のお腹から、奇形の胎児が出てきた。男性はいまだ、治療費を払うことができずにいる。

 メフル通信がケルマーンから報じたところによると、ハーヌーク村の青年のお腹から胎児が出てきたことで、この男性は一躍、注目の的となっているという。

 22歳のアッバースさんは長年、貧困のために、体の中にある塊状のものが原因で起こる激痛に耐えてきた。男性は学校を中途退学し、肉体労働に従事していた。また、地震で住む家を失った彼は、コンテナに家族6人とともに暮らしていた。しかし彼が直面してきた窮状に関心を払う人は、誰もいなかった。

 アッバースさんの体から胎児が出てきてたとのニュースは、一年で最も摩訶不思議なニュースとなった。しかしこの出来事はむしろ、地震の被害に遭ったアッバースさん家族が直面してきた極度の貧困を白日の下にさらすものである。この家族の子供たち全員が生計のために教育を諦め、肉体労働に身を委ねていたことが分かったからだ。

 1.8キログラムもの塊が腹部から摘出されたアッバース・マスウードプールさんは6ケ月間、お腹の中に腫瘍状のものを抱えてきたと明かした上で、こう述べた。「小さかった頃、医者から私のお腹の中に腫瘍状のものがあると診断されました。しかし2週間前から、激しい痛みを腹部に感じ、病院を訪れました。医者からは、お腹に大きな塊状のものがあると診断されました」。

 ケルマーン州ザランド県ハーヌーク村の住民であるこの男性は、厳貧状態だったため、中学校を中途退学し、肉体労働に従事したという。「私たちの家族には5人の子供がいます。男の兄弟が4人で、もう1人が女の子です。家族全員が教育を諦め、肉体労働に従事しています。私は、大きな塊がお腹の中にあったにもかかわらず、建設労働者として毎日働いていました。しかし帰宅後は、激痛に耐えざるを得ませんでした」。

 この22歳の若者は、国の関係者に支援を求めつつ、「手術を受けたため、働くことができません。こんな状態で、私と私の家族の生活がどうなってしまうのか、見当もつきません」と訴えた。

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若者の体内で徐々に胎児が成長?

 ケルマーンのシャヒード・バーホナル病院のマスウード・モガッデリー院長は、今回行われた手術や、その後巷間に広まった多くの噂について、次のように述べている。

 「今回の出来事は、医学的に見て珍しい事例です。恐らくは、患者さんが〔母親のおなかの中で〕胎児だった時に、別の胎児の細胞が入り込んでいて、この人物のお腹の中に留まってしまったものと考えられます。この細胞は、幼少期から患者さんのお腹のなかで成長したものの、厳貧生活のために、家族には〔男性が抱えていた体の〕問題を調べることができず、激痛にもかかわらず、塊状のものをお腹の中にかかえたまま、それに耐えてきたのでしょう」。

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( 翻訳者:野田奈巨 )
( 記事ID:21375 )