アハラーム紙編集長、社説で編集方針の変化について語る
2011年02月10日付 Al-Ahram 紙

■変革はエジプトを害するのではなく利するもの

2011年02月10日付『アル=アハラーム』

【ウサーマ・サラーヤー本紙編集長】

外国人特派員に質問された。「アハラーム紙が“民衆革命”と言うようになったのは何を意味するのか?」。私はこう答えた。「それは、若者の革命あるいは若者のインティファーダ[蜂起]によって、エジプトに変革の足音が聞こえてきていると我々が認めていることを意味する。その革命あるいは蜂起は、今や明々白々な事実となった。エジプトで起きた出来事は大きい。だがこれはエジプトの若者にとって初めてではなく、ナーセル時代の1968年とサダト時代の1971年にも同様の事は起きた。ドゴール時代のフランスで起きたのと同じことだ。それを経てフランス共和国は発展した。これは歴史にとって、また革命の研究家たちにとっては事実である。変革は今とは違う世界があり得ることを証明してきた」。

さらにこの外国人記者は、エジプト政治における新展開を見据えた質問をしてきた。我々がムスリム同胞団のことを「非合法の」という言葉を付けずに報じるようになったことについて質問してきたのだ。私はこう答えた。「副大統領が国を代表してムスリム同胞団や合法政党・政治勢力、およびタハリール広場でのデモを代表すると目される人物、世論に影響力のある公人や政治家などと交渉し、タハリールその他の場所で革命を起こしている若者たちと対話をしている。これはすなわち、彼ら[同胞団]が役割を果たしていることを意味する。[同胞団に「非合法の」という言葉を付けるのをやめたことは]革命を起こしている者たちを自然発生的で衝動的なエネルギーから対話のための勢力へと変えるのを助ける力が彼らにはあると認めることを意味している」。

国内外に潜む勢力によって破壊エネルギーに変えられないように、巨大な変革をプラスのエネルギーに転換すべき時が来た。変化は今起こりつつあり、その変化はエジプトに害をもたらすのではなく利するものでなければならないと、誰しもが気付き、悟る事を祈る。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:21438 )