ネズミ講の関係者6000人を逮捕:アフガン人、15のネズミ講組織を運営
2011年03月12日付 Jam-e Jam 紙

テヘランの140ヶ所で行われた情報省と刑事警察による合同作戦で、ネズミ講の事務所313ヶ所が封鎖処分となり、6000人以上が逮捕された。

 ジャーメ・ジャム紙の報道によると、詐欺や誘惑的な約束によって人々の財産を略奪するネズミ講組織に対する取り締まりの一環として、情報省ならびにテヘラン刑事警察の捜査員らによる1ヶ月間にわたる諜報活動を経て、先の木曜日、テヘラン各地で暗躍する経済犯らの逮捕へ向けた特別作戦が決行された。

 木曜日の深夜まで続いたこの作戦で、テヘラン31区検察庁所長のジャアファリー次席検事の陣頭指揮のもと、情報省の捜査官らは市内140ヶ所で、活動中のネズミ講事務所313カ所に立ち入り捜査を行い、6000人を逮捕した。そのうち200人は、各ネズミ講組織でリーダー格を務める人物だった。

 〔各事務所からは〕各種教育用ツールなどが発見され、〔捜索を受けた313カ所のネズミ講事務所のうち〕15ヶ所はアフガン人が運営していること、また逮捕者らの大半はイラン東部の都市やエスファハーンの出身であることも判明した。

 情報省の捜査官らは逮捕された容疑者らへの取り調べで、逮捕者らの中にはこれらネズミ講組織による甘い宣伝文句に影響されて、自分たちの資産をネズミ講の幹部らに預けてしまい、罠に引っ掛かってしまった者たちがいることを突き止めた。

 これらの事務所の封鎖処分につづき、レザー・ジャアファリー次席検事の司法命令によって、物件をネズミ講組織に貸し与えていた地主や不動産関係者に対する法的取り締まりが発令された。また、溶接工の事業者団体との司法協力により、これらの物件の扉に対しては、封鎖処分に加えて、溶接工事も行われた。

取り締まり、今後も継続

 テヘラン刑事警察長官のアッバースアリー・モハンマディヤーン大佐は今回の大規模作戦について、ジャーメ・ジャム紙に、「刑事警察も、また情報省経済犯罪撲滅部も、ネズミ講組織への厳格な取り締まりを今後も予定している」と語った。

 同氏はまた、「残念ながらネズミ講事務所の捜索で、彼らの罠にかかった人々の多くが、劣悪な状況下で生計を立てていることが判明した」とも述べた。

 モハンマディヤーン大佐はさらに、「現在、特別情報チームは、正体不明の組織が仮想空間や現実社会でいかなる活動を行っているのかについて、広く観察を行っているところであり、疑わしいケースを見つけた場合には、直ちに法的措置を講ずることになるであろう」と指摘した。

 テヘラン刑事警察長官はさらに、「不動産所有者や不動産事務所に再度、警告する。ネズミ講の活動場所が判明した場合には、法令に従い、不動産の所有者や賃貸者に対しても取り締まりを行う」と明言した。

Tweet
シェア


関連記事(ネズミ講の陰謀、打ち砕かれる)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:渡部智士 )
( 記事ID:21907 )