アフマディーネジャード大統領、イランの核に関し6つの新たな成果を発表
2011年04月10日付 Jam-e Jam 紙


アフマディネジャード大統領「ファルヴァルディーン月20日〔4月9日〕は恐らくイラン石油国有化記念日よりも重要な日と言えるかもしれない」

 核技術の平和利用とともに進められてきたイランの活動は、6つの新成果の披露をもって、新たな段階へと突入した。

 イランの核に関する最新の成果は昨日午後、大統領が出席した式典のなかで、フェレイドゥーン・アッバースィー副大統領兼イラン原子力庁長官によって披露された。

 アラーク重水炉で「食材」として用いられる〔…〕天然の二酸化ウランの生産〔…〕などが昨日、5周年を迎えた「核技術国民記念日」の式典で、核技術の新成果として披露された。
〔訳注:イラン中央部の都市アラークには重水炉があり、燃料として天然ウランを使用する〕

 イラン国営放送によると、マフムード・アフマディーネジャード大統領は核技術国民記念日の式典で、「ファルヴァルディーン月20日〔4月9日〕はわれわれの歴史の中で非常に重要な日であり、もしこの日を過去の歴史的な日と比較して評価するならば、恐らく石油国有化の日〔1951年3月20日〕よりも重要な日と言えるだろう」と述べた。

 その上で大統領は「当時、国家の独立と栄光を確たるものにすることが石油そのものよりも重要であった。〔今日では〕それと同じようなことが、それよりもスケールを大きくした形で、核エネルギーにおいて起きているのだ〔=石油国有化運動と同様に、核問題はイランにとって自国の独立と栄光の問題であり、その点で核の権利を守ることは石油の国有化よりも重要な意味を持つ〕」と付け加えた。〔‥‥〕

 大統領はなぜ核問題がこれほど重要なのかと質問を投げかけ、それには2つの理由があるとした上で、「第一の理由は科学である。というのも、科学技術なしでは人類と社会の向上は不可能だからだ」と続けた。

イランの進歩のスピードは世界平均の数倍である

 大統領は「科学にはさまざまなものがあるが、そのうちの一部は〔他の分野を牽引する〕エンジン、牽引車として先駆的な役割を担っている。それらを手にした者は、他の分野の科学をも自家薬籠中の物とすることができるのだ」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領はそうした科学の一つに核エネルギーを挙げて、「ここ4、5年のイランの知的生産を一瞥するならば、また我が国の技術的成果、その進歩と成長速度を計測するならば、核の頂を征服することは、我が国の科学技術界に尽きることのない無限の魂とエネルギーを吹き込むものであるということが分かるだろう」と語り、「わが国の知的生産のスピードは高まっており、イランの科学分野での進歩のスピードは世界平均の数倍であると〔国際的に〕発表されるほどになっている」と述べた。

 その上で大統領は「この事実が意味することとは、もし我々が現在のスピードで進歩し続けるならば、数年のうちにすべての分野において〔先進国との〕距離をなくしてしまうことができるだろう、ということだ」と付け加えた。

 同氏はまた、核エネルギーの獲得が必要であるもう一つの理由として、国家の独立、自信、そして栄光を挙げて、「我々の敵はイランの科学・技術のみならず独立・自信までも奪い取ろうとしている。その二つを持たぬ国家は、何をもち、どこに向かおうとしていると言えるだろうか?」と問いかけた。

 大統領によれば、核の技術を獲得・確立することは、実際のところ、国家の独立と自信を保持することに通じるという。

〔…〕

 大統領は「覇権主義者たちは世界をいくつかの優越国とその他の国々に分割してきた。後者の国々は2等国・3等国として虐げられ、軽蔑されて、支配下に置かれてきた。その上で、自らの存在を尊いものと捉えてきた」と述べた上で、次のように続けた。「恐らくイランの核問題では科学をめぐる問題よりも、世界の覇権主義的列強に対する国家の独立、自信、アイデンティティの証明、そして栄光をめぐる問題のほうが重要だったのだろう」。

 その上で、大統領は「彼ら〔覇権主義的な列強〕にとって、イランの大地において国民が力を持ち、自立性を高め、意志を行使することを受け入れることに比べれば、我が国による核技術〔の獲得〕を受け入れることなど、きわめて些細なことだったはずだ」と語った。

〔‥‥〕

Tweet
シェア


関連記事(ハーメネイー最高指導者「中東地域で激変が生じている」「意志と意志の闘いにおいて、イランの力は世界の列強を上回っている」)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:神田浩輝 )
( 記事ID:22162 )