シリア:国連は行動を伴わない声明ないしは公開討論会合をめざす、バーニヤースのバアス党員200人が弾圧に抗議して離党
2011年04月28日付 al-Hayat紙
ダルアーへの街道で戦車を搬送する軍車両
ダルアーへの街道で戦車を搬送する軍車両

■シリアへの国際的な圧力がエスカレート、複数の国が安保理公開討論会合をめざす

2011年4月28日『アル=ハヤート』

【ニューヨーク:ラーギダ・ディルガーム】

シリアの各都市は緊迫した静けさを取り戻すなか、シリアの政権への国際的な圧力が高まっている。安保理内の複数の国が、シリアでの事件に関して、一部の国が声明(案)提出を拒否することに固執すれば、安保理公開討論の開催を要求すると発表した。これと並行して、EUは明日開催予定される特別会でシリアへの制裁の可能性に関して議論する。まだ国連人権委員会は明日、米国代表の要請に基づきシリア情勢を審議するための特別会を開催する。またフランス、英国、イタリア、ドイツなど複数の欧州諸国は、暴力を非難して、シリア大使を召還した。他方、米国の有力議員、ジョン・マケイン米上院議員は、バッシャール・アル=アサド大統領に対して、「正統性を失った」とみなし退任を呼びかけた。こうした立場が表明されたのは初めてである。

現地シリアでは昨日、緊縛した静けさを取り戻したが、軍が包囲するダルアーでは火曜日の夜から水曜日にかけて銃声が聞こえ、ダマスカスには増援部隊が派遣されたとの報道がなされた。目撃者の一人がロイターに述べたところによると、増援部隊は「少なくとも戦車30輌からなり、首都の環状道路を移動している」。またシリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン会長は昨日、抗議行動開始以来、少なくとも民間人453人が殺されたとし、その氏名を公開した。

一方、シリア軍は、ダルアー市およびその郊外で「治安と安定の実現」のため、「過激テロ集団追跡を通じて」、「任務を継続する」と発表した。また国営のシリア・アラブ・テレビは、シリア国内の2箇所で逮捕された「テロ細胞」のメンバーの自供する映像を放送した。国営のシリア・アラブ通信(SANA)によると、複数の軍の拠点を攻撃し、ダルアー市およびダルアー県の街道を封鎖した「武装した過激集団」を軍が駆逐し、その際、治安部隊と軍の側で、3人が死亡、15人が負傷した。

昨日晩、軍消息筋は「軍部隊の間で分裂」が発生したとの情報を否定し、「偏向した一部の衛星放送が最近、軍部隊の間で分裂が発生したとのニュースを放映し、軍機関の評判を貶め、シリアが行うレジスタンスの手法に打撃を与え、その治安と安定を揺るがすための陰謀計画の真相から目をそらそうとしている」と述べた。そのうえで同消息筋は、こうした放送が「何らの信憑性もなく、こうした報道を行う勢力が破綻し、その卑劣な目的を実現できないことを示している。またこうした報道が情報婉曲の域を脱しておらず、真実を歪め、ねつ造し、シリア社会、とりわけ軍部隊が持つ国民的調和の基礎に打撃を与えようとしている」と明言した。

外交レベルでは、昨晩、リン・パスコー政治問題担当国連事務次長からシリア情勢をめぐる聴取を行うための安保理の非公開会合の開催が決定された。会合に先立って、安保理の欧州諸国は、一部の国が声明(案)提出を拒否することに固執すれば、安保理公開討論の開催を要求すると発表した。安保理内の複数の消息筋は、シリア政府が声明と公開討論会のいずれがよいと判断するかが、声明(案)提出に反対する国、すなわちロシア、中国、レバノンの立場に影響を与えるとし、公開討論会は、暴力を非難しつつ体制を非難しない拘束力のない声明よりもシリアの体制にとっては好ましくないとの見解を示した。

安保理内の非欧州諸国筋によると、「非難のトーンを弱めた精鋭」と「シリアの体制が行っていることを白日のもとにさらす厳しい非難を伴う公開討論」にいずれかを迫る欧州の戦略は、ロシアと中国がとってきた戦略の「再考」をもたらした。同消息筋はまた、欧州諸国が真剣に「二つの選択肢のいずれかを選ばせようとして」おり、ボールは現在、ロシア・中国・サイドにあり、レバノン・シリア問題はこの両国にかかっている、と述べた。

シリアではなく別の国を国連人権委員会のアジア代表に指名する努力は、デモ参加者に対するシリアの措置を受けて勢いを増しており、『アル=ハヤート』によると、アジアの一カ国がシリアの代役となることに合意した。

一方、『アル=ハヤート』は、シリアの人権状況に関して「数百人におよぶ平和的デモ参加者への殺害、逮捕、拷問行為を激しく非難」する国連人権委員会の決議案を入手した。同決議案は、「調査の必要」を強調するとともに、「軍部隊が政府の統制下にあるとしてうえで、適切なかたちで、シリアでの平和的デモ参加者への攻撃に関して責任を負っている者の裁判」を行うよう訴えている。

昨日、シリアの反体制勢力でも様々な動きがあった。亡命中の反体制活動家数十人がイスタンブールでの会合閉幕時に共同声明を発表し、「複数政党制…即時の国会選挙、新憲法制定」、「政治犯釈放」、デモの自由、報道の自由を要求した。しかし彼らは、「シリアへのあらゆる外国の干渉、国家分裂をもたらすようなあらゆるイニシアチブ」への拒否の意思を強く示した。

また、複数のシリア人活動家が昨日、「国民変革イニシアチブ」と名付けた声明で、シリアの体制に、真の民主的変革か、体制打倒をめざす「民衆革命」との対決のいずれかを呼びかけ、国内で150人の反体制活動家の著名を得たことを明らかにした。

さらに、シリアの支配政党バアス党の党員200人以上が、治安機関の「行為」に抗議して離党を発表した。AFPが得た声明のコピーには、バーニヤース出身者たちが署名しており、「治安機関の行為は…党のあらゆる価値観、人道規範、党のスローガンに反しており」、「単一の祖国の民内に宗派主義的混乱と敵意」をもたらすと述べている。

ヨルダンでは、アッ=ラムサー市で隣接するダルアーの住民との連帯を求める住民数百人がデモを行った。また約1000人のヨルダン国民が対シリア国境地点まで行進し、「ダルアーは我々のためにある…ダルアー支持は我々の義務」と連呼した。またヨルダン治安部隊は昨日、200人以上の国内で活動禁止処分を受けているイスラーム解放党メンバーが在アンマン・シリア大使館前でシリア国民との連隊を訴える座り込みを行うことを黙認した。このような黙認は前例のない措置である。

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(翻訳者:青山弘之)
(記事ID:22294)