患者2名が道端に放置:反響おさまらず
2011年04月25日付 Jam-e Jam 紙

テヘラン市内の某国立病院が、貧困に苦しむ患者2名を道端に放置したとの報道が流れた翌日から、この報道への反響が、保健省をはじめ各方面から沸き起こり始めている。

 患者が病院で直面する問題は、今回の一件に留まるものではなく、市民は常日頃から国立病院における患者への応対の仕方に不満を募らせているものだ。

 こうしたなか先週、地域住民から第171署に、「ペルシア湾」高速のシャヒード・カーゼミー橋を越えた辺りで、高速の横にある畑に2名の患者が放置されているとの通報が寄せられた。

 現場を目撃した人から話を聞いたところ、3名の職員を乗せた褐色のマツダ社製救急車がやってきて、状態のきわめて悪い患者2名を道路脇に放置したことが判明した。2名の患者のうち1名は足を骨折し、化膿していた。またもう1名はやけどを負っていた。2名とも病院に入院していたが、十分な治療費がないために、道端に放置されたという。

 このニュースがメディアを騒がせるようになると、保健省の広報は声明を発表し、事件の調査と犯人の処罰を行うよう、保健相が指示を出したことを明らかにした。

 ホセイニー保健省広報局長は、この点に関してイラン学生通信(ISNA)に「保健相の指示により、〔真相究明〕チームが〔結成され〕、2人の患者がテヘラン郊外の道端に放置された事件の調査にあたっている。このチームには〔保健省の〕治療局の関係者から病院長までが含まれており、この問題で病院側の違反行為が確認された場合には、犯人に対する相応の処罰が厳格に科されるだろう」と述べている。

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病院側、関与を否定

 事件の報道がメディアを騒がせる中、患者を道路に放置した国立病院の名は、いまだ伏せられたままとなっている。

 この件に関し、シャヒード・モスタファー・ホメイニー第171署の署長代理を務めるハーシェミー大尉は、「今年のファルヴァルディーン月の終わり〔西暦4月半ば〕、午前10時頃、足や頭、顔にやけどを負い、傷口が化膿していた2名の人物が、病院服を着た状態でペルシア湾高速の横に放置された」と語った。

 同大尉によると、放置された2名は、テヘランの某国立病院にいたものの、治療費を持参していなかったために、救急車で現場に運ばれ、そこに放置されてしまったと主張しているという。

 ハーシェミー大尉の発表によると、その後の捜査で、捜査員らは、某国立病院の印で封をされたx線写真の入った封筒を発見し、その後警察は何度かその病院に連絡を入れて、事情を知らせたという。

 他方、病院の責任者らは、このようなことは事実無根であり、こうした状態に置かれている患者は当院にはいない、と述べている。

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( 翻訳者:山崎さくら )
( 記事ID:22340 )