麻薬常習者の女、息子に物乞いを強要:12歳の子供、福祉施設に保護
2011年05月01日付 Jam-e Jam 紙

12歳になる息子に物乞いを強要し、麻薬の売買を行わせていた女が、シャフリヤール県で逮捕された。

 ジャーメ・ジャム紙によると、数日前ある女性からシャフリヤール県110番警察緊急センターに、母親に監禁・虐待されている近所の12歳の男の子の命を救って欲しいと、助けを求める通報があった。

 警官らがシャフリヤール県ヴァヒーディーイェ地区にある現場に向かい、付近を捜査したところ、近くに住む女が麻薬に溺れ、毎日のように子供を殴り、学校にも通わせていないことが判明した。捜査を続けると、その冷酷な母親は息子に物乞いを強要していることも明らかになった。

容疑者の女、逮捕される

 警官らは司法機関と連携し、麻薬常習者の女の家に立ち入り捜査を行い、女がケーブルで子供を叩いているところを逮捕した。母親の殴打によって重傷を負った男の子は、病院へと運ばれた。

 12歳の男の子は取り調べのなかで、警官に次のように述べた。「初めは父に虐待されていましたが、父が逮捕されて収監されてからは、僕に無関心な母が僕を殴るようになり、学校に行くことさえ許してくれませんでした。数カ月前から麻薬を買うお金欲しさに、母は僕に物乞いを強要し、また麻薬の売買のために密売人と協力させられました」。

 子供はさらに、「麻薬に溺れた母の行動に抗議すると、母は焼き串を僕の体に押し付け、僕は火傷しました。そして、しばらく部屋に監禁されました」と続けた。

 この供述を受け、男の子は司法命令により、福祉施設で保護されることになった。

容疑者、子供への虐待を自供

 冷酷な母親も取り調べのなかで、警察に次のように話した。「13年前、麻薬に溺れていた父親に強要されて、密売人の男と結婚しました。結婚後、夫が空き巣や車上荒しにも手を染めていることがわかりました。彼は何度も麻薬常習や窃盗で、逮捕されました」。

 容疑者はさらに、こうつけ加えた。「夫の素性が分かり、私と離婚してくれるよう求めました。しかし、夫は聞く耳を持ちませんでした。彼は息子が生まれると、私を麻薬中毒というアリ地獄に突き落としました。彼は物乞いの仕方や婦人用のサイフの盗み方を教え、〔反抗すると〕私を殴り、窃盗と物乞いを私に強要しました」。

 容疑者は続けた。「このようにして、私の人生は日々すさんでいきましたが、そうこうするうちに2カ月前、夫が窃盗の容疑で逮捕・収監されました。そんな状況の中、私は窃盗と物乞いをして、生活と麻薬の費用を賄わねばなりませんでした。このような理由で、私は子供に、物乞いをし、また密売人と一緒に働いて、私の生活を支えるよう求めるようになりました」。

 女はさらに、「子供が反抗すると、協力を強制するために子供の虐待に手を染めました。稼ぎが悪いときは、焼き串で子供の体に火傷を負わせ、しばらくの間部屋に監禁しました」とも語った。

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( 翻訳者:種谷悠樹 )
( 記事ID:22423 )