治安維持軍総司令官「テロと麻薬は表裏一体」
2011年07月19日付 Mardomsalari 紙

 治安維持軍総司令官は、麻薬との闘いを政治的な問題に従属させるべきではないと強調した上で、「残念ながら、政治的な問題が麻薬撲滅闘争の流れに陰を落としている様を、われわれは目にしている」と述べた。

 イラン学生通信(ISNA)によると、エスマーイール・アフマディー=モガッダム司令官は、国連の薬物犯罪事務所事務局長(国連事務次官)との会談で、西洋諸国はテロとの戦いを口実にしてアフガニスタンに派兵したと指摘した上で、「これらの国々によるアフガニスタン駐留は、同国に安全をもたらさなかっただけでなく、テロと麻薬生産の拡大を結果した」と言明した。

 同司令官は、アフガニスタンに外国人が駐留するようになって以降、同国における麻薬の栽培が顕著な増加を見せたと指摘し、「西洋諸国はテロとの戦いを口実にして、麻薬との闘いを避けようとしている」と付け加えた。

 治安維持軍総司令官はさらに、テロと麻薬は表裏一体であると強調し、「テロ組織は麻薬の栽培と輸送から養分を得ている」と指摘した。

 アフマディー=モガッダム司令官はまた、麻薬との闘いを政治的な問題に従属させるべきではないと強調した上で、「残念ながら、政治的な問題が麻薬撲滅闘争の流れに陰を落としている様を、われわれは目にしている」と述べた。

 同司令官は、西洋諸国はイランへの制裁を口実にして、麻薬と闘うための装備の我が国への譲渡・販売を妨害していると指摘し、「イランはこれらの国々〔=西洋諸国〕から装備を買おうとはあまり思わない。彼らはこれらの装備の受け渡しを邪魔しているからだ」と語った。

〔‥‥〕

 アフマディー=モガッダム司令官はまた、ヨーロッパ諸国は我が国の麻薬撲滅闘争から直接の利益を得ていると強調し、「ヨーロッパ諸国がイランを助ければ、いかなるものであれ、それは自らを助けることにつながる。〔しかも〕私たちは、彼らに装備の無償供与を求めているわけではない」と述べた。

 治安維持軍総司令官は、我が国が他の国々と国際的な協力を続けていることについて強調した上で、「イラン警察は麻薬及びテロとの闘いにおいて、他の国々と協力関係を拡大させたいと考えている」と述べた。

 同司令官はまた、麻薬探知犬の利用について、「イランにおける麻薬発見の20%は麻薬探知犬によるものであり、60%は諜報活動によって発見・押収が行われたものだ」と述べた。

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( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:23366 )